株式会社スーパーツールの2024年第1四半期決算報告書がリリースされました。同社は工具や金属製品の製造・販売を行う会社で、上場企業です。今期の決算では、売上高が前年同期比17.4%減の1,286百万円となりましたが、営業利益は17.1%増の100百万円と好業績を示しました。主力の金属製品事業は一部の製品が好調だったものの、依然として韓国市場が厳しい状況が続いています。一方で、「S・M・A・Я・T」という吊クランプ管理アプリを新しくリリースし、安全管理や資産管理の利便性向上を目指す取り組みを行っています。今後も事業環境の変化に柔軟に対応し、収益の拡大と安定化を目指していきたいと思います。
企業情報
企業名: 株式会社スーパーツル
証券コード: E01435
決算期: 2024年3月期
株式会社スーパーツールの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社スーパーツールの決算日は3月15日で、四半期決算は6月15日、9月15日、12月15日、3月15日の年4回行われています。2024年3月期の第1四半期は2024年3月16日から2024年6月15日までの期間となります。
主な事業
株式会社スーパーツールは、金属製品事業と環境関連事業を営んでいます。金属製品事業では、作業工具や産業機器用の金属製品の製造・販売を行っています。主力製品は吊クランプなどの作業工具や、機械加工用の治工具などです。環境関連事業では、太陽光発電所の施工などに取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
今期第1四半期の業績は、売上高が1,286百万円と前年同期比17.4%減となりました。一方で、営業利益は100百万円と17.1%増となり、経常利益は110百万円と24.8%増となりました。金属製品事業の一部製品が好調だったものの、韓国市場の厳しさが影響しています。費用の抑制に努めた結果、利益率は向上しました。
売上・利益の推移
直近の3年間の売上高と利益の推移をみると、売上高は2024年3月期第1四半期:1,286百万円、2023年3月期:5,853百万円と推移しています。利益面では、営業利益は2024年3月期第1四半期:100百万円、2023年3月期:446百万円、経常利益は2024年3月期第1四半期:110百万円、2023年3月期:371百万円となっています。売上は横ばい傾向にあるものの、利益水準は徐々に改善してきています。
四半期連結貸借対照表について
2024年6月15日時点の四半期連結貸借対照表をみると、総資産が14,468百万円と、前期末比10.4%増となっています。主な増加要因は、有形固定資産の建物及び構築物が増加したことなどです。一方、負債合計は3,794百万円と、前期末比55.4%増しています。これは主に設備関係の未払金が増加したことによるものです。純資産は10,673百万円で、自己資本比率は73.8%となっています。
資産の部
資産合計は前期末比10.4%増の14,468百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,540百万円、売掛金822百万円、棚卸資産3,359百万円、有形固定資産7,384百万円などです。設備投資に伴い、建物及び構築物が増加しました。
負債の部
負債合計は前期末比55.4%増の3,794百万円となりました。主な内訳は、買掛金457百万円、設備関係未払金1,306百万円などです。設備投資に伴う支払債務が増加しています。
純資産の部
純資産は前期末比0.1%増の10,673百万円となりました。自己資本比率は73.8%と健全な水準を維持しています。株主資本は8,146百万円で、その他有価証券評価差額金などの評価・換算差額が2,527百万円となっています。
ROAとROE
株式会社スーパーツールのROA(総資産経常利益率)は、2024年3月期第1四半期で0.8%となっています。前期の0.7%から改善傾向にあります。また、ROE(自己資本当期純利益率)は、2024年3月期第1四半期で0.7%となっており、前期の0.6%から上昇しています。主力の金属製品事業が好調に推移し、経常利益が増加したことが背景にあります。今後も収益力の向上に取り組み、ROA、ROEの改善を目指していきます。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは93百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローは614百万円の支出超過となっています。投資活動では、有形固定資産の取得に612百万円を支出しており、生産設備の増強に注力していることがわかります。財務活動によるキャッシュ・フローは395百万円の支出超過で、配当金の支払いなどが主な要因です。全体としてキャッシュ・ポジションは減少傾向にあるものの、事業活動の維持・拡大に向けた投資を着実に行っています。
配当の支払額
2024年3月期第1四半期の配当金は1株当たり35円となっています。前期の1株当たり配当金35円と同額です。この配当水準を維持しつつ、財務体質の強化や成長投資にも資金を充当していく方針です。株主還元と事業の持続的な成長のバランスを取りながら、企業価値の向上に努めていきます。
今後の展望
株式会社スーパーツールは、2024年5月に発表した中期経営計画の実現に向けて取り組みを進めています。主力の金属製品事業では、新たに「S・M・A・Я・T」と呼ばれる吊クランプ管理アプリを開発し、安全管理や資産管理の利便性向上を目指しています。また、生産性の向上や原価低減にも注力し、収益力の強化を図っていきます。一方で、環境関連事業では、太陽光発電所の施工などに引き続き取り組んでいきます。事業環境の変化に柔軟に対応しつつ、様々な施策を推進し、中期的な業績の向上と企業価値の増大につなげていく方針です。
編集部のまとめ
株式会社スーパーツールの2024年3月期第1四半期決算は、売上高は前年同期比17.4%減となりましたが、利益面では増益となりました。主力の金属製品事業は一部製品が好調だったものの、韓国市場の低迷が影響し、売上高は減少しています。一方で、費用の抑制に努めた結果、営業利益、経常利益ともに増加しました。また、同社は新たなサービス「S・M・A・Я・T」を開発するなど、収益基盤の強化に向けた取り組みを進めています。今後の業績に注目していきたいと思います。
株式会社スーパーツールの決算日や配当についてまとめました。
株式会社スーパーツールの決算日は3月15日で、四半期決算は6月15日、9月15日、12月15日、3月15日に行われています。配当金は1株当たり35円で、前期と同額の水準を維持しています。今後も株主還元と事業の成長のバランスを取りながら、企業価値の向上に努めていく方針です。