三浦工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書を分析しましたので、その内容をご紹介します。
この会社は、主に産業用及び舶用ボイラ、水処理・業務用クリーニング機器の製造・販売事業とメンテナンス事業を手掛けている企業です。
企業情報
企業名: 三浦工業株式会社
証券コード: 60050
決算期: 3月31日
三浦工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
三浦工業株式会社の決算日は3月31日です。
第3四半期決算(2023年12月期第3四半期)の決算発表は2024年2月14日に行われました。
主な事業
三浦工業株式会社は、主に産業用及び舶用ボイラ、水処理・業務用クリーニング機器の製造・販売事業とメンテナンス事業を展開しています。
国内外の事業拠点を持ち、ボイラ関連機器の販売と保守メンテナンスサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益107,957百万円、営業利益15,702百万円、税引前四半期利益18,496百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益13,687百万円となりました。
利益率は増加傾向にあり、営業利益率14.5%、税引前四半期利益率17.1%、親会社の所有者に帰属する四半期利益率12.7%と好調な結果となっています。
売上・利益の推移
売上収益は前年同期比2.1%増、営業利益は5.1%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は14.3%増と増収増益となりました。
海外事業の好調な伸びと、国内メンテナンス事業の堅調な推移が業績を押し上げています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は2,272億円で、前期末比2,283百万円減少しています。
流動資産は前期末比で20,900百万円減少しましたが、非流動資産が18,617百万円増加したことにより、全体としては減少しています。
資産の部
流動資産では、売却目的で保有する資産が20,366百万円減少したことが主な要因です。一方、非流動資産では、持分法で会計処理されている投資が17,107百万円増加しています。これは、アイナックスの株式の一部をJENSEN-GROUP NVに現物出資したことで、連結子会社から持分法適用会社になったためです。
負債の部
負債合計は53,105百万円と前期末比7,542百万円減少しました。流動負債は7,752百万円減少し、非流動負債は210百万円増加しています。売却目的で保有する資産に直接関連する負債が8,286百万円減少したのが主な要因です。
純資産の部
純資産合計は174,170百万円と前期末比5,258百万円増加しました。利益剰余金が8,105百万円、その他の資本の構成要素が2,786百万円増加しています。自己株式の取得により10,073百万円減少したものの、全体としては増加しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は7.6%、ROE(自己資本利益率)は8.1%となっています。
前期と比較してROAは0.5ポイント上昇、ROEは0.8ポイント上昇しており、収益性が改善されていることがわかります。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは9,458百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは1,806百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは14,319百万円の支出となりました。
自己株式の取得などにより財務活動のキャッシュ・フローが大きな支出となっています。
配当の支払額
2023年6月末の定時株主総会の決議に基づき、1株当たり26円の配当金を支払いました。また、2023年11月の取締役会決議により、1株当たり23円の中間配当を実施しています。
今後の展望
エネルギー価格や原材料価格の高騰、物流コストの上昇など、経営環境の先行きは不透明ですが、三浦工業株式会社は環境負荷低減への提案強化やサービスの品質向上に取り組み、事業の拡大を図っていく方針です。
特に、JENSEN-GROUP NVとの業務用ランドリー機器等の製造販売に関する資本業務提携による成長機会の獲得に期待が寄せられています。
編集部のまとめ
三浦工業株式会社は、ボイラ関連機器の製造・販売とメンテナンスサービスを主軸に、安定した収益基盤を確立しています。
当第3四半期の業績は増収増益で推移し、収益性も改善傾向にあります。今後は、JENSEN-GROUP NVとの提携強化などを通じて、さらなる成長が期待されます。
三浦工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
三浦工業の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2024年2月14日に発表されました。配当は年2回、6月末と12月末に実施しています。直近の配当は1株当たり26円(6月末)と23円(12月末)となっています。堅調な業績を背景に、株主還元の強化にも取り組んでいる様子がうかがえます。
