株式会社リンクバルの2023年12月期第1四半期決算が発表されました。多様な出会いサービスを提供する同社は、売上高242,154千円、経常損失55,507千円、親会社株主に帰属する四半期純損失56,401千円と、第1四半期は赤字決算となりました。しかし、現金及び預金が1,126,152千円と手元流動性が高いことから、事業運営上の問題はないと判断されます。今後、新規事業の強化や不要経費の圧縮で収益改善を進め、黒字化を目指します。
企業情報
企業名: 株式会社リンクバル
証券コード: E31448
決算期: 9月
株式会社リンクバルの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社リンクバルの決算日は9月30日です。決算発表のスケジュールは、第1四半期決算(10月~12月期)が2月上旬、第2四半期決算(1月~3月期)が5月上旬、第3四半期決算(4月~6月期)が8月上旬、本決算(10月~9月期)が11月中旬となっています。
主な事業
株式会社リンクバルは、出会い系サービス「machicon JAPAN」と婚活アプリ「CoupLink」を中心としたインターネットサイト運営事業を展開しています。「machicon JAPAN」は全国各地のリアルイベントを紹介するECサイトで、「CoupLink」は異性との出会いを提供するマッチングアプリです。これらのサービスを通じて、多様な出会いの場を提供しているのが同社の特徴です。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高が242,154千円と堅調に推移しました。一方で、営業損失が55,553千円、経常損失が55,507千円、四半期純損失が56,401千円と、減収減益となりました。これは広告宣伝費や人件費などの販売費及び一般管理費が増加したことが主因です。利益率についても、売上総利益率は80.1%と高水準を維持しているものの、営業利益率は▲22.9%と低迷しています。
売上・利益の推移
当第1四半期は前年同期比の比較データがないため、前事業年度の推移をみると、2022年9月期の売上高は1,174,163千円、営業利益は▲227,704千円、当期純利益は▲237,800千円となっています。前年比で減収減益となり、連続して赤字決算が続いています。しかし、新規事業の立ち上げなどに積極的に取り組んでおり、今後の業績回復に期待が寄せられます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は1,392,545千円となっています。うち流動資産が1,239,522千円と全体の89%を占め、手元流動性が高い状況にあります。一方で負債総額は319,853千円と、自己資本比率は77.0%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,126,152千円と最も大きな割合を占めています。これは経営基盤の強化や新規事業への投資に備えた流動性の確保によるものです。その他、売掛金37,042千円、未収入金61,328千円などが主な内訳となっています。
負債の部
負債の部では、長期借入金が111,967千円、未払金87,663千円、前受金17,632千円などが主な項目です。全体としては、負債総額は319,853千円と比較的低水準に抑えられています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が50,000千円、資本剰余金が503,286千円、利益剰余金が881,890千円となっており、純資産合計は1,072,691千円となっています。自己資本比率は77.0%と高水準を維持しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は前期(2022年9月期)の▲16.7%から、当期第1四半期では▲4.0%と改善傾向にあります。一方でROE(自己資本当期純利益率)は前期の▲19.9%と低迷していますが、今後の収益改善により、両指標の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローの状況については開示されていませんが、前期の状況をみると営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになっている一方で、財務活動によるキャッシュ・フローはプラスとなっています。これは主に借入れによる資金調達を行っているためと考えられます。今後は収益改善と自社資金の蓄積によりキャッシュポジションの改善が望まれます。
配当の支払額
当第1四半期においては配当の支払いは行われていません。前期(2022年9月期)も無配となっており、収益改善と自己資本の蓄積を優先しているものと考えられます。配当については、現時点では未定となっています。
今後の展望
株式会社リンクバルは、出会い支援サービスを中心に事業を展開しており、今後も出会いニーズの取り込みに注力していきたいとしています。具体的には「machicon JAPAN」の質的向上や「CoupLink」の機能強化、新サービス「1on1 for Singles」の投入などを進めることで、収益の拡大を目指します。また、不要経費の削減にも取り組み、黒字化に向けた経営基盤の強化を図っていきます。
編集部のまとめ
株式会社リンクバルは、第1四半期の業績では減収減益となりましたが、手元現金が1,126,152千円と豊富で財務体質も健全です。今後は新サービスの投入や経費削減などに取り組み、収益改善と黒字化を目指していきます。出会い支援サービスの市場は引き続き成長が期待できることから、同社のさらなる飛躍にも注目が集まります。
株式会社リンクバルの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は9月30日で、第1四半期決算は2月上旬に発表されます。当第1四半期は減収減益となりましたが、財務体質は健全で今後の業績回復に期待が寄せられます。現時点では配当の予定はありませんが、収益の改善と自己資本の蓄積に注力していく方針です。