キャリアリンク株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。同社は人材サービス業界の大手企業で、得意分野のBPOやプロダクション系人材サービスなどが中心事業です。このたびの決算は、BPOでの受注減少があったものの、製造系人材サービスは堅調に推移したことが特徴的でした。業績の推移や財務状況、今後の展望についてご紹介します。
企業情報
企業名: キャリアリンク株式会社
証券コード: E26839
決算期: 3月期
キャリアリンク株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
キャリアリンク株式会社の決算期は3月期です。第3四半期の決算発表は毎年2月頃に行われます。
主な事業
キャリアリンク株式会社は、人材サービス事業を中心に事業を展開しています。主な事業領域は、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)関連事業、製造系人材サービス事業、その他の事業です。BPO関連事業では、地方自治体のマイナンバー関連業務やコールセンター業務などを手がけています。製造系人材サービス事業では、食品加工部門を中心に好調に推移しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は32,796,646千円と前年同期比で11.9%の減収となりました。営業利益は2,141,673千円と61.2%の減益でした。利益率も大幅に低下しています。これはBPO関連事業での受注減少や収益性の悪化が主な要因です。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は順調に増加してきましたが、今期第3四半期は前年同期比で11.9%減の32,796,646千円となりました。一方、営業利益は、前年同期比61.2%減の2,141,673千円と大幅な減益となっています。BPO関連事業での受注減少が影響しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は20,734,774千円で、前期末から1,074,915千円減少しました。負債合計は7,055,753千円で、前期末から1,227,258千円減少しました。自己資本比率は65.3%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が10,766,058千円と前期末から5,668,111千円増加しました。一方、受取手形、売掛金及び契約資産が7,142,747千円と前期末から7,525,661千円減少しています。
負債の部
負債の部では、未払法人税等が53,789千円と前期末から1,326,032千円減少しました。また、未払金が2,694,938千円と前期末から987,807千円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が13,295,279千円と前期末から106,773千円増加しています。自己資本比率は65.3%と高水準を維持しており、財務体質は健全です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の15.0%から4.7%へと大幅に低下しています。これはBPO関連事業の収益性悪化により営業利益が大幅に減少したことが主な要因です。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の32.3%から10.5%へと低下しましたが、依然として高い水準を維持しています。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが3,306,729千円のプラスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが146,699千円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが1,456,906千円のマイナスとなりました。全体としては5,668,111千円の増加となっています。
配当の支払額
キャリアリンク株式会社は、株主還元を重視しており、安定配当の継続を基本方針としています。当期の期末配当金は110円を計画しています。前期実績との比較では横ばいとなる見込みです。
今後の展望
BPO関連事業では、新規取引先の開拓や多様な業務分野への参入を進め、収益力の回復を目指します。また、製造系人材サービス事業では、好調な食品加工部門への注力を継続していきます。総合的には、売上の回復と収益性の改善を目指していく方針です。
編集部のまとめ
キャリアリンク株式会社は、BPO関連事業の受注減少や収益性の悪化により第3四半期の業績は厳しい結果となりました。一方で、製造系人材サービス事業は順調に推移しています。今後は、BPO関連事業の収益回復と製造系人材サービス事業の伸長に期待がかかっています。安定的な配当も株主還元の面で評価できるポイントです。引き続き、同社の動向に注目していく必要がありそうです。
キャリアリンク株式会社の決算日や配当についてまとめました。
キャリアリンク株式会社の決算期は3月期で、第3四半期決算は毎年2月頃に発表されます。同社は人材サービス業界の大手企業で、安定的な配当を実施しています。今期の期末配当金は110円を予定しています。今後の業績回復に期待が高まるポイントです。