株式会社エランの2024年第1四半期決算が公開されました。今回の決算は、売上高が前年同期比16.5%増と大幅な増収となり、営業利益も6.7%増加と好調な業績を示しています。同社は介護医療関連事業を展開しており、高齢化社会に伴う需要の高まりを背景に、グループ全体の事業が好調に推移しているようです。
企業情報
企業名: 株式会社エラン
証券コード: E30929
決算期: 12月期
株式会社エランの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社エランの決算日は12月31日です。四半期決算は3月、6月、9月、12月の各末日に実施しており、今回の決算は2024年1月1日から3月31日までの第1四半期の業績となります。
主な事業
株式会社エランは、主に介護医療関連事業を展開しています。同社の主力サービスは、「CS（ケア・サポート）セット」と呼ばれる衣類・タオルの交換サービス付きレンタルと紙おむつや日常生活用品の提供を組み合わせた複合サービスです。全国の病院や介護施設などに提供しており、高齢化社会の進展に伴って需要が高まっています。
今期の業績と利益率は？
今期の売上高は11,486,616千円と前年同期比で16.5%の増加となりました。また、営業利益は1,059,195千円で前年同期比6.7%の増加、経常利益は1,065,636千円で前年同期比6.8%の増加と、順調な業績を示しています。収益性も高く、同社の事業基盤は安定しているといえます。
売上・利益の推移
株式会社エランの直近3期の売上高と利益の推移を見ると、売上高は前期から41,425,501千円と16.5%の増加、営業利益は3,681,575千円と6.7%の増加、経常利益は2,518,738千円と6.8%の増加と、着実に伸びています。特に売上高の増加が顕著で、高齢化社会を背景にした需要の拡大が業績に寄与していると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末時点の連結貸借対照表では、総資産が18,499,633千円、負債合計が7,713,211千円、純資産は10,786,421千円となっています。前期末と比べて、資産は減少しましたが、負債は減少し、自己資本比率は58.3%と高水準を維持しています。財務体質は良好に推移していると評価できます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が5,081,815千円と前期末から減少しましたが、売掛金及び契約資産が5,252,989千円と増加しています。商品も1,114,523千円と減少傾向にあります。固定資産も前期末とほぼ変わらずに推移しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が6,238,423千円と前期末から減少し、未払法人税等も358,966千円と減少しています。このように、負債は全体的に減少傾向にあります。
純資産の部
純資産の部は10,786,421千円と前期末から減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益726,810千円の計上がある一方で、株主への配当金787,787千円の支払いによるものです。自己資本比率は58.3%と高い水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社エランのROA（総資産利益率）は4.0%、ROE（自己資本利益率）は6.7%となっています。前年同期と比較して、ROAはほぼ横ばい、ROEは小幅に上昇しています。これは、売上や利益の増加を背景に、総資産効率と自己資本効率が高まっていることを示しています。今後も安定的な収益性を維持していくことが期待されます。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,391,772千円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが△172,233千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが△1,645,174千円の支出となっています。営業活動によるキャッシュ・インフローが安定的に確保できているため、積極的な設備投資や株主還元にも取り組めるなど、財務基盤は健全といえます。
配当の支払額
株式会社エランは株主への利益還元として、年間2回の配当を行っています。今期は1株当たり13円の期末配当を実施しており、前期から2円増配となっています。配当性向は34.1%と株主還元を重視した経営方針を示しています。同社の業績と株主還元は好調に推移していると評価できるでしょう。
今後の展望
株式会社エランは、高齢化社会の進展を受けて介護医療関連事業の需要が高まっていることから、今後も堅調な業績が期待できます。さらに、ベトナムでの事業展開にも積極的に取り組むなど、海外市場での事業拡大にも力を入れています。国内外での事業基盤の強化によって、中長期的な成長が見込めるものと考えられます。
編集部のまとめ
株式会社エランの2024年第1四半期決算は、売上高、営業利益、経常利益のいずれも前年同期比で増加しており、好調な業績を示しています。同社の主力サービスである「CSセット」の需要拡大が業績に寄与しているほか、海外市場への進出にも取り組むなど、中長期的な成長が期待できる企業といえます。今後も高齢化社会の進展に伴う需要の高まりを背景に、同社の業績は安定的に推移していくと考えられます。
株式会社エランの決算日や配当についてまとめました。
株式会社エランの決算日は12月31日で、四半期決算は3月、6月、9月、12月の各末日に実施しています。また、同社は年2回の配当を行っており、今期は1株当たり13円の期末配当を実施しました。同社の業績は順調に推移しており、株主還元も重視した経営が行われています。
