旭精機工業株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。同社は精密加工製品やプレス機械、自動組立機などを製造しており、多くの自動車関連企業に製品を提供しています。今期の売上や利益は前年同期と比べて減少したものの、堅調に推移しており、今後の成長に期待が持てそうです。
企業情報
企業名: 旭精機工業株式会社
証券コード: E01550
決算期: 3月決算
旭精機工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
旭精機工業株式会社は3月31日を決算日としています。例年3月上旬に通期決算を発表し、翌6月上旬に定時株主総会を開催して、7月上旬に四半期報告書を順次提出しています。
主な事業
旭精機工業株式会社は、精密加工事業部と機械事業部の2つのセグメントで事業を展開しています。精密加工事業部では、自動車部品や家電製品などに使われる金属加工品を製造しており、機械事業部では、プレス機械や自動組立て機などの工作機械を生産しています。国内はもちろん、中国やアジア、欧州、北米など、グローバルに事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の売上高は84億4,040万円と前年同期比12.5%の減少となりました。一方、利益面では営業損失1億8,680万円、経常損失1億5,362万円となっており、前年同期の営業利益3億5,464万円、経常利益4億1,384万円から大幅な減益となっています。これは主に、プレス機械や自動組立て機の受注が減少したことなどが要因です。
売上・利益の推移
最近の旭精機工業の業績を見ると、2022年度は売上高が131億円、経常利益が4億2,800万円と好調でしたが、2023年度は第3四半期累計で売上高が84億4,040万円、経常損失が1億5,362万円と大幅な減少となりました。これは主に、自動車関連の受注が減少したことによるものです。今後は受注回復に向けた取り組みが重要となってきそうです。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の総資産は198億9,800万円と、前期末の204億6,040万円から5億6,200万円減少しました。これは主に、現金・預金が15億1,600万円減少したことによるものです。一方、負債合計は61億3,600万円と、前期末の68億4,200万円から7億700万円減少しています。
資産の部
流動資産が120億5,500万円、固定資産が78億4,300万円となっています。流動資産の主な内訳は、現金・預金が25億5,700万円、受取手形及び売掛金が21億1,900万円、仕掛品が42億9,150万円となっています。固定資産の主な内訳は、有形固定資産が47億5,100万円、投資有価証券が27億2,330万円となっています。
負債の部
流動負債が51億5,290万円、固定負債が9億8,300万円となっています。流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金が7億4,720万円、電子記録債務が14億7,100万円、短期借入金が21億円となっています。固定負債の主な内訳は、退職給付引当金が8億1,130万円となっています。
純資産の部
純資産は137億6,200万円となっています。内訳は、資本金が41億7,540万円、資本剰余金が34億6,820万円、利益剰余金が60億1,330万円、自己株式が12億6,530万円、その他有価証券評価差額金が13億7,040万円となっています。
ROAとROE
旭精機工業のROA(総資産経常利益率)は、2022年度が2.1%、2023年度第3四半期は-0.8%と大幅に悪化しています。これは主に経常利益が減少したことによるものです。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は2022年度が2.2%、2023年度第3四半期が0.3%と低下しています。利益水準の回復が課題となっています。
キャッシュフロー
2023年度第3四半期累計の営業キャッシュフローは3億7,240万円の収入となりました。一方で、投資キャッシュフローは6億1,980万円の支出となっており、これにより現金及び現金同等物は15億1,600万円減少しました。設備投資などの支出が大きく、財務の面でも課題が残されています。
配当の支払額
旭精機工業の配当については、2023年6月の定時株主総会で、1株当たり年間配当金70円が決議されました。この配当水準は2022年度までと同水準となっています。配当性向は高い水準にありますが、業績回復に期待が寄せられています。
今後の展望
旭精機工業は、自動車関連市場の需要回復に向けて、生産性の向上やコストダウンなどの取り組みを強化していく必要があります。また、海外市場での販路拡大や新製品の開発などにも注力し、事業の拡大を目指していく考えです。2024年3月期の業績は、売上高と利益の回復が期待されています。
編集部のまとめ
旭精機工業は、自動車関連市場での需要変動の影響を大きく受けています。今期は受注減少に伴う収益の悪化が見られましたが、来期以降の業績回復に期待が持てそうです。今後は、生産性向上やコストダウンなどの収益改善策に加え、海外市場開拓や新製品開発など、更なる事業拡大に向けた取り組みが重要になってくると考えられます。
旭精機工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
旭精機工業株式会社の決算日は3月31日で、通期決算は3月初めに発表しています。配当については、1株当たり年間70円の水準を維持しており、業績に応じた適切な利益還元を行っています。今後の業績回復に伴い、株主還元策の強化にも期待が寄せられています。