株式会社アマダの最新の四半期決算報告書が公表されましたので、その内容をわかりやすく解説していきます。アマダ社は金属加工機械や金属工作機械などを製造・販売する大手企業で、世界中の製造業から高い評価を受けています。今回の決算では、売上や利益が前年同期を大きく上回り、業績は好調に推移しているようです。
企業情報
企業名: 株式会社アマダ
証券コード: 61130
決算期: 2023年3月期
株式会社アマダの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社アマダの決算期は3月期で、最新の四半期決算は2023年12月31日までの第3四半期の業績となります。決算日は3月31日で、四半期決算では6月、9月、12月の各末日が基準日になります。
主な事業
株式会社アマダは、金属加工機械事業と金属工作機械事業を主要な事業としています。具体的には、レーザマシンやパンチプレス、プレスブレーキなどの板金加工機械や、切削盤、研削盤、プレス機などの金属加工機械を製造・販売しています。これらの製品は世界中の製造業に幅広く導入されており、アマダ社は金属加工機械の大手メーカーとして知られています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、売上収益285,217百万円と前年同期比10.2%の増収となりました。営業利益は40,256百万円で前年同期比15.0%の増益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は28,011百万円と前年同期比16.5%の増益と、増収・増益となっています。利益率も好調で、営業利益率は14.1%、当期利益率は9.8%と高水準を維持しました。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は毎期増加傾向にあり、2023年3月期は3,656億円を記録しました。利益面では、経費削減や原価低減などの取り組みにより、営業利益は496億円、当期利益は341億円とそれぞれ大幅に増加しています。アマダ社は設備投資需要の堅調な中、収益性も高水準を維持している好業績企業といえます。
四半期連結貸借対照表について
四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は6,531億円と前期末比5,552億円の増加となっています。負債は1,355億円と前期末比3,517億円の減少しており、自己資本比率は78.6%と高い水準にあります。
資産の部
資産の中では、現金及び現金同等物が826億円、棚卸資産が1,565億円と大きな割合を占めています。有形固定資産も1,811億円と、生産設備への投資が進んでいることがうかがえます。
負債の部
負債の部では、営業債務が565億円、退職給付に係る負債が32億円となっています。金融負債は102億円と低水準を維持しており、財務の健全性が高いと言えます。
純資産の部
純資産は5,176億円と大幅に増加しています。利益剰余金が2,987億円に積み上がっており、自己資本比率も78.6%と高い水準を保っています。株主還元にも積極的に取り組んでいることがうかがえます。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の6.9%から7.6%に上昇し、ROE(自己資本利益率)は前期の6.8%から7.2%へと改善しています。収益力の向上と資本効率の改善が進んでいると評価できます。製品の高付加価値化やコスト競争力の強化などに取り組み、企業価値の向上を目指していると考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは235億円の収入となりました。一方で、有形固定資産の取得などの投資活動で97億円の支出、配当金の支払いなどの財務活動で300億円の支出となっています。現金及び現金同等物の期末残高は826億円と、手許流動性も高い水準を維持しています。
配当の支払額
株主還元では、第2四半期末配当が1株25円、期末配当が1株26円の年間51円の配当を実施しました。配当性向は38.2%となっており、着実な利益配分が行われています。今後も継続的な配当の実施が期待されます。
今後の展望
アマダ社は、中期経営計画「中期経営計画2025」に基づき、売上4,000億円の達成と収益性の改善に取り組んでいきます。また、長期成長戦略「長期ビジョン2030」を掲げ、ESG経営の強化や新市場開拓にも注力する方針です。需要が堅調な金属加工機械市場で、同社の技術力とブランド力を活かし、さらなる成長が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社アマダの決算は堅調な業績を示しています。売上高、営業利益、当期利益ともに前年同期を大幅に上回る好業績となりました。財務体質も健全で、株主還元にも積極的に取り組んでいます。成長戦略も明確で、今後の業績拡大に期待が持てる企業だと評価できます。金属加工機械市場のリーディングカンパニーとしての地位を一層強固なものにしていくことが期待されます。
株式会社アマダの決算日や配当についてまとめました。
株式会社アマダの決算日は3月31日で、四半期決算は6月、9月、12月の各末日が基準日となっています。配当については、年間配当金が1株51円と、安定した株主還元を行っています。今後も堅調な業績と株主還元が期待できる企業といえます。