株式会社FUJIの直近の決算を分析しましたので、その内容をご紹介します。
同社は産業用ロボットなどのソリューション事業を中心に事業を展開しており、世界的なエレクトロニクス需要の低迷の中でも健闘しています。
企業情報
企業名: 株式会社FUJI
証券コード: 61340
決算期: 2024年3月期
株式会社FUJIの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社FUJIの決算日は3月31日です。
四半期決算報告書は2月8日に提出されています。
主な事業
株式会社FUJIは、産業用ロボット、電子部品実装機、マシンツールなどの製造・販売を主な事業としています。
ロボットソリューション事業では、電子部品実装機のマーケットリーダーとしての地位を確立し、デジタル化への対応で生産の自動化・自律化を推進しています。
また、マシンツール事業では、EV化の進展を機会と捉え、ロボットシステムによる自動化の提案力強化に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は95,668百万円となり、前年同期比で17.1%の減少となりました。
一方、営業利益は10,613百万円と前年同期比で47.3%の減少となりました。
利益率については、営業利益率は11.1%と前年同期より約6ポイント低下しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移をみると、売上高、営業利益ともに増加傾向にありました。
しかし、当第3四半期は世界的なエレクトロニクス需要の低迷により、売上高、営業利益が前年同期を下回る結果となりました。
今後の需要回復や新製品の投入に期待が寄せられています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社FUJIの当第3四半期連結会計期間末の総資産は246,552百万円となっています。
前連結会計年度末と比べ7,614百万円減少しました。
資産の部
流動資産は160,646百万円と前期末から16,104百万円減少しました。
一方、固定資産は85,906百万円と8,489百万円増加しています。
これは主に、子会社の研究開発棟新設や岡崎工場の建て替えによる増加です。
負債の部
流動負債は20,895百万円と前期末から6,674百万円減少しました。
固定負債は3,070百万円と1,577百万円増加しています。
純資産の部
純資産合計は222,587百万円と前期末から2,517百万円減少しました。
自己資本比率は90.2%と高水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社FUJIのROAは4.8%、ROEは6.2%となっています。
前年同期と比べROAは約1.5ポイント低下、ROEは約2.7ポイント低下しました。
これは、売上や利益の減少が主な要因だと考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは20,360百万円の収入となりました。
一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは11,407百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは15,818百万円の支出となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当第3四半期末残高は53,973百万円と前期末から6,009百万円減少しています。
配当の支払額
株式会社FUJIは、2023年6月29日開催の定時株主総会において、1株当たり40円の期末配当の支払いを決議しました。
また、2023年11月2日開催の取締役会において、1株当たり40円の中間配当の支払いを決議しています。
年間配当金は80円を見込んでいます。
今後の展望
株式会社FUJIは、エレクトロニクス需要の回復と新製品の投入に期待しています。
また、ロボティクスと自動化技術を活かし、製造、介護、物流などの分野で新しい価値を創出することで、サステナブルで心豊かな社会の実現を目指しています。
今後の業績回復と持続的な成長が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社FUJIは、産業用ロボットやマシンツールなどのソリューション事業を中心に事業を展開しています。
世界的なエレクトロニクス需要の低迷の影響を受けたものの、高水準の自己資本比率を維持し、将来の成長に向けた設備投資を行っています。
今後の需要回復と新製品の投入に期待がかかっており、中長期的な視点での企業価値向上が期待されます。
株式会社FUJIの決算日や配当についてまとめました。
株式会社FUJIの決算日は3月31日で、年2回の配当(中間40円、期末40円)を行っています。
2023年度の年間配当金は1株当たり80円を見込んでおり、堅調な株主還元を行っている企業といえます。