高松機械工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。工作機械や自動車部品加工事業を手掛ける同社は、景気の低迷や物価上昇の影響を受けつつも、着実に事業を推進しており、今後の発展が期待されます。
企業情報
企業名: 高松機械工業株式会社
証券コード: 61550
決算期: 2023年12月期
高松機械工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
高松機械工業株式会社の決算は、年4回の四半期決算と年1回の本決算があります。今回発表された決算は、2023年12月期第3四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算となります。
主な事業
高松機械工業株式会社の主な事業は、工作機械事業とIT関連製造装置事業です。工作機械事業では主に旋盤や改造機を、IT関連製造装置事業では半導体製造装置などを手掛けています。
また、自動車部品加工事業も行っていますが、2023年10月に関連する子会社の解散を決議するなど、事業の見直しも進めています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の連結業績は、売上高が98億85百万円と前年同期比15.7%減、営業損失が4億12百万円と前年同期の営業利益219百万円から悪化しました。
利益率も低下傾向にあり、経常損失が4億55百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失が2億80百万円となりました。
売上・利益の推移
同社の売上高は2022年3月期が166億75百万円、2023年3月期が167億円台と推移していましたが、2023年12月期第3四半期では減収となりました。
利益面でも、2022年3月期の経常利益が6億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が4億89百万円だったのに対し、2023年12月期第3四半期は大幅な赤字となっています。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は225億17百万円と前期末比14億80百万円減少しています。
一方、純資産は167億84百万円で、自己資本比率は74.4%と高水準を維持しています。
資産の部
流動資産は136億92百万円と前期末比14億74百万円減少しました。現金及び預金が減少したことなどが主な要因です。
固定資産は88億25百万円と前期末比6百万円減少しました。
負債の部
流動負債は48億39百万円と前期末比13億50百万円減少しました。電子記録債務や未払消費税等の減少が主な要因です。
固定負債は8億93百万円と前期末比17百万円減少しています。
純資産の部
純資産は167億84百万円と前期末比1億13百万円減少しました。利益剰余金の減少が主な要因ですが、為替換算調整勘定の増加もありました。自己資本比率は74.4%と高水準を維持しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は前期の2.6%から今期は赤字化して-2.0%に低下しています。
ROE(自己資本利益率)も前期の2.9%から今期は-1.7%と大きく悪化しました。景気の低迷や材料価格高騰などが利益を圧迫した結果と言えます。
キャッシュフロー
同社の四半期連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは3億34百万円のマイナスとなっています。
投資活動では4億44百万円のマイナス、財務活動では1億28百万円のマイナスとなり、現金及び現金同等物は前期末比5億98百万円減少しました。
配当の支払額
同社は2023年6月と12月に年2回の配当を行っています。2023年6月の期末配当は1株9円、2023年12月の中間配当は1株5円となっています。
今後の展望
同社は厳しい業績を強いられていますが、引き続き生産性向上や製品ラインナップの強化、メンテナンスサービスの拡大など、収益改善に向けて取り組んでいきます。
中長期的には、カーボンニュートラルやDX需要の取り込みなど、成長分野への投資を進めることで、企業価値の向上につなげていく方針です。
編集部のまとめ
高松機械工業株式会社は、景気低迷と材料高騰の影響を受けて2023年12月期第3四半期は減収減益となりましたが、堅実な財務体質を維持しています。
今後は成長分野への経営資源の投入や収益改善に向けた取り組みを進め、企業価値の向上を目指していくことが期待されます。
高松機械工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
高松機械工業株式会社の決算は年4回の四半期決算と年1回の本決算があり、今回発表された2023年12月期第3四半期決算では減収減益となりました。
同社は年2回の配当を実施しており、2023年6月期の期末配当は1株9円、2023年12月期の中間配当は1株5円となっています。