[日進工具株式会社は、精密小径工具の製造・販売を行う老舗企業です。今期の決算では、売上高や利益が減少傾向にあるものの、強固な財務体質を維持しており、今後の成長や業績回復に期待がかかっています。]
企業情報
企業名: 日進工具株式会社
証券コード: 61570
決算期: 2023年3月31日
日進工具株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日進工具株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日時点での業績をまとめた報告となります。
主な事業
日進工具株式会社は、精密小径工具の製造・販売を主な事業としています。特に、自動車や半導体業界向けの超硬エンドミルが主力製品となっています。プラスチック成形品の製造・販売も手がける総合工具メーカーです。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は6,749百万円、営業利益は1,348百万円、経常利益は1,362百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は928百万円となりました。売上高、利益ともに前年同期比で減少傾向にありますが、高い営業利益率20.0%を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の業績推移を見ると、売上高は9,656百万円、経常利益は2,131百万円、純利益は1,475百万円と堅調に推移してきました。しかし、今期は原材料高や中国経済減速の影響を受けて、売上、利益ともに前年同期比で減少しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は18,546百万円、負債は1,186百万円、純資産は17,359百万円となっています。高い自己資本比率92.5%を維持しており、財務体質は非常に健全です。
資産の部
流動資産は11,930百万円で、うち現金及び預金が8,205百万円を占めています。固定資産は6,615百万円で、主要な内訳は有形固定資産の5,443百万円です。
負債の部
流動負債は961百万円、固定負債は224百万円と非常に低水準です。金融機関からの借入金はなく、仕入先への支払いが主な負債となっています。
純資産の部
純資産は17,359百万円と高水準を維持しています。利益剰余金は16,390百万円あり、内部留保の蓄積が進んでいます。自己株式は214百万円となっています。
ROAとROE
収益性の指標であるROA(総資産経常利益率)は7.3%、ROE(自己資本当期純利益率)は5.4%となっています。ともに高水準を維持しており、企業価値向上に貢献しています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは974百万円の収入となっています。一方で投資活動によるキャッシュ・フローは508百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは758百万円の支出となっています。全体では現金及び現金同等物が292百万円減少しています。
配当の支払額
当期の配当金は1株当たり27.5円となっています。前期は年間22.5円の配当でしたが、今期は増配となっています。配当性向は73.8%となっており、株主還元に積極的な企業姿勢が伺えます。
今後の展望
今後の事業環境は依然として不透明ですが、中長期的には精密工具の需要は堅調に推移すると期待されています。当社は技術力と品質の高さで知られており、競争力を維持できるものと考えられます。引き続き、生産性向上やコスト削減に取り組み、収益力の維持・向上を目指します。
編集部のまとめ
日進工具株式会社は、長年培ってきた技術力と品質の高さを強みとする精密工具メーカーです。直近の業績は減少傾向にありますが、引き続き高い収益性と財務体質を維持しており、今後の成長が期待されます。中長期的な成長戦略と株主還元の継続に注目が集まるでしょう。
日進工具株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日進工具株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日時点での業績をまとめています。当期の配当は1株当たり27.5円で、前期から増配となっています。株主還元に積極的な企業姿勢が伺えます。