ミクロン精密株式会社の最新の決算報告書が公開されました。売上高が大幅に増加し、経常利益も大幅に改善されており、好調な業績を示しています。この決算報告を分析したので、企業情報や業績、財務状況をわかりやすくお伝えしたいと思います。
企業情報
企業名: ミクロン精密株式会社
証券コード: 61590
決算期: 2023年8月31日
ミクロン精密株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ミクロン精密株式会社の決算期は毎年8月31日です。第1四半期の決算発表は11月、本決算の発表は翌年1月となっています。
主な事業
ミクロン精密株式会社は、研削盤の製造及び販売を主な事業としています。研削盤とは、金属や硬質材料の表面を研磨して仕上げる工作機械です。同社は高精度な研削盤の開発に注力しており、自動車部品や航空機部品等の加工に使われています。グローバルにも事業を展開しており、国内外の幅広い顧客基盤を持っています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高が前年同期比41.8%増加の770百万円となりました。また、経常利益は122百万円と大幅に改善しました。これにより、同社の利益率も大きく向上しています。需要が回復傾向にある中で、コスト削減も奏功したことで、好業績につながったと言えます。
売上・利益の推移
ミクロン精密株式会社は、直近の決算から売上高が5,181百万円、経常利益が1,160百万円と、過去最高を更新しています。売上高は緩やかな増加傾向にあり、経常利益も大幅に改善してきました。工作機械の需要回復と同社の競争力強化により、安定した業績を上げていると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
ミクロン精密株式会社の最新の四半期連結貸借対照表を見ると、資産、負債、純資産ともに健全な水準を維持しています。特に、自己資本比率は90.6%と極めて高い水準を保っており、財務基盤の強さが伺えます。
資産の部
同社の資産は、流動資産が10,946百万円、固定資産が4,620百万円となっています。流動資産の中では、現金及び預金が7,078百万円、受取手形及び売掛金が259百万円と、高い手元流動性を確保しています。一方、固定資産では、主に有形固定資産と投資有価証券で構成されています。
負債の部
負債は、流動負債が1,012百万円、固定負債が422百万円となっています。流動負債の中では、買掛金が216百万円、短期借入金がゼロと、外部資金に過度に依存していない健全な財務体質が特徴的です。
純資産の部
純資産は、14,131百万円と極めて高い水準を維持しています。自己資本比率は90.6%と非常に高く、財務の健全性が高いことがわかります。株主資本の中心となる利益剰余金も着実に増加してきています。
ROAとROE
ミクロン精密株式会社のROA(総資産経常利益率)は7.4%、ROE(自己資本利益率)は6.2%となっています。ROAは前年同期と比べて大幅に改善しており、ROEも高水準を維持しています。これは、経常利益の大幅な増加と、高い自己資本比率を背景としたものといえます。同社は資産効率と収益力が高い企業と評価できるでしょう。
キャッシュフロー
ミクロン精密株式会社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが大幅な収入超過となっています。これは、経常利益の増加に加え、たな卸資産の増加などが要因です。一方、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなり、設備投資に資金を振り向けていることがわかります。全体としては、手元流動性が高く、健全な資金繰りを維持していると言えるでしょう。
配当の支払額
ミクロン精密株式会社は、1株当たり7.50円の期末配当を実施しています。これは前年同期比0.50円の減少ですが、依然として安定した配当水準を維持しています。同社は株主還元にも積極的に取り組んでおり、配当性向も26.3%と適切な水準を保っています。
今後の展望
ミクロン精密株式会社は、工作機械市場の回復と自社の競争力強化によって、好業績を維持しています。今後も、製品の高付加価値化や生産性の向上など、競争力の維持・強化に注力していく方針です。また、海外事業の拡大にも積極的に取り組み、グローバル展開の加速化を目指しています。これらの施策により、持続的な成長が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
ミクロン精密株式会社の最新の決算報告では、売上高と経常利益が大幅に改善し、好調な業績を示しています。同社は、研削盤の製造・販売を中核事業として、国内外の幅広い顧客基盤を築いています。また、健全な財務基盤と高い収益性を維持しており、今後も持続的な成長が期待できる企業です。今後の事業展開にも注目していきたいと思います。
ミクロン精密株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ミクロン精密株式会社の決算期は8月31日で、四半期決算は11月、本決算は翌年1月に発表されます。また、同社は1株当たり7.50円の期末配当を実施しており、株主還元にも積極的に取り組んでいます。同社の決算内容は総じて良好で、今後の業績にも期待がかかっています。