日本郵政株式会社の直近の決算報告書が公開されました。国内外の事業を幅広く手掛ける大手企業である日本郵政グループの業績を詳しくご紹介します。
企業情報
企業名: 日本郵政株式会社
証券コード: E31748
決算期: 2023年 3月期
日本郵政株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本郵政株式会社は3月決算となっています。2023年 4月1日~2024年 3月31日までの1年間の業績を2024年 2月14日に公表しました。
主な事業
日本郵政グループは、郵便・物流事業、郵便局窓口事業、国際物流事業、銀行業、生命保険業の5つの事業セグメントを展開しています。幅広い分野で事業を展開しており、日本の郵便やインフラを支える大手企業グループといえます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間(2023年 4月1日~2023年 12月31日)の業績は、経常収益8,432,607百万円、経常利益520,328百万円となりました。経常利益率は6.2%と好調な結果でした。
売上・利益の推移
前年同期と比較して、経常収益は20,824百万円増加しましたが、経常利益は13,431百万円減少しました。子会社の業績悪化などが影響したと考えられます。しかし、長期的に見れば増収増益の傾向にあり、安定した収益基盤を築いています。
四半期連結貸借対照表について
日本郵政グループの資産総額は294,067,284百万円、負債総額は278,805,185百万円、純資産は15,262,099百万円となっています。総資産が大きな企業グループであり、財務体質も健全といえます。
資産の部
資産の部では現金預け金が60,838,621百万円、有価証券が190,098,163百万円と大規模な金融資産を保有しています。郵便局の特性から、巨額の預金残高を抱えているのが特徴です。
負債の部
負債の部では貯金が192,838,943百万円と非常に大きな割合を占めています。これは郵便局ネットワークを活かした預金事業の規模の大きさを示しています。
純資産の部
純資産の部では利益剰余金が6,050,046百万円と大きな財務基盤を持っています。また、その他有価証券評価差額金が1,428,652百万円と、有価証券の時価評価が大きな影響を与えていることがわかります。
ROAとROE
ROAは0.23%、ROEは2.14%となっています。金融業界の特性からROが低めですが、利益の確保と資産効率化に引き続き取り組むことが課題といえます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローについては、四半期連結キャッシュ・フロー計算書の作成を省略しているため詳細は不明です。ただし、資産規模が大きいことから、営業活動によるキャッシュフローは大きいと考えられます。
配当の支払額
2023年 3月期の1株当たり年間配当金は75円、2023年 12月期の中間配当金は25円となっています。安定した配当政策を行っていることがわかります。
今後の展望
日本郵政グループは「JP ビジョン2025」に沿って、デジタル化の推進や事業ポートフォリオの最適化など、中長期的な成長に向けた取り組みを加速させています。郵便・物流事業の強化や銀行・保険事業の収益力向上など、グループ全体の競争力強化を目指しています。
編集部のまとめ
日本郵政株式会社は、メインの事業である郵便事業を基盤にしつつ、銀行・保険などの金融事業や物流事業などを展開する大手企業グループです。直近の決算では、経常収益が増加したものの、経常利益は減少しました。しかし、長期的には増収増益基調にあり、強固な財務基盤を築いています。今後はデジタル化の推進や事業ポートフォリオの最適化など、中長期的な成長に向けた取り組みに期待が高まります。
日本郵政株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本郵政株式会社の決算は3月決算で、2023年 2月14日に2023年 3月期第3四半期の決算を公表しました。配当については、年間配当金は1株当たり75円、中間配当金は25円と、安定した配当政策を行っています。今後も事業の成長と財務基盤の強化に期待が高まります。