株式会社ベルシステム24ホールディングスの決算内容をお届けします。ＣＲＭ事業が主力の当社は、顧客接点の多様化に対応するべく生成ＡＩの活用などデジタル技術の取り入れを進めています。今期の連結業績は、売上収益が1,130億32百万円と若干減収となりましたが、87億38百万円の税引前四半期利益を計上しています。今後の成長に期待がかかる株式会社ベルシステム24ホールディングスの決算内容をお伝えいたします。
企業情報
企業名: 株式会社ベルシステム２４ホールディングス
証券コード: E31896
決算期: 2月期
株式会社ベルシステム２４ホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社ベルシステム24ホールディングスの決算期は2月期で、毎年3月1日から2月末日までとなります。四半期の決算発表は、第1四半期が6月、第2四半期が9月、第3四半期が12月、本決算は5月に行われます。
主な事業
株式会社ベルシステム24ホールディングスはコンタクトセンターの運営を中心とするＣＲＭ事業が主力です。顧客との接点多様化に伴い、データ活用やＡＩ技術の活用による業務の自動化・効率化にも注力しています。また、近年では養豚業界のＤＸ化などを手がける新規事業にも取り組んでおり、成長分野の開拓を進めています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益が1,130億32百万円（前年同期比3.8％減）、税引前四半期利益が87億38百万円（同23.9％減）となりました。主力のＣＲＭ事業の既存継続案件の売上が堅調に推移した一方で、スポット需要の減少により減収となりましたが、引き続き二桁の税引前利益率を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上収益と税引前四半期利益の推移をみると、2021年2月期に1,560億54百万円、2022年2月期に1,560億54百万円と高水準を維持してきました。利益面では、2021年2月期に149億17百万円、2022年2月期に141億57百万円と比較的安定した推移となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の連結貸借対照表では、資産合計が1,769億89百万円、負債合計が1,107億76百万円、純資産合計が662億13百万円となりました。総資産が堅調に推移し、自己資本比率も36.9%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が主に債権の減少により285億1百万円、非流動資産がのれんや無形資産の増加により1,484億88百万円となりました。
負債の部
負債の部では、流動負債が主に未払法人所得税の減少により500億3百万円、非流動負債が長期借入金の減少により607億73百万円となりました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が418億29百万円と堅調に増加しており、自己資本比率も36.9%と良好な水準にあります。
ROAとROE
当社のROAは安定的に5%前後で推移しており、ROEは10%前後と株主資本の効率的な活用ができています。収益性と効率性のバランスが取れた経営を行っていると評価できます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが111億81百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが26億82百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが84億26百万円の支出となりました。手元流動性は維持しつつ、着実な設備投資と財務体質の改善を進めています。
配当の支払額
当社は、株主への利益還元を重要な経営課題の1つと位置づけており、安定的な配当を実施しています。2023年2月期の年間配当は60円、直近の第3四半期累計期間では60円の配当を行っています。健全な財務体質と収益力を背景に、今後も株主還元の充実を図っていく方針です。
今後の展望
株式会社ベルシステム24ホールディングスは、ＣＲＭ事業のさらなる進化に向けて、生成ＡＩを活用したコンタクトセンターの自動化やＤＸ化への取り組みを加速しています。また、養豚業界におけるＤＸ化支援など、新規事業分野での顧客ニーズの掘り起こしにも注力しています。これらの取り組みを通じて、中長期的な成長と収益性の向上を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社ベルシステム24ホールディングスは、コンタクトセンター運営のＣＲＭ事業を中心に安定した業績を残しており、足元の四半期決算では一時的な減収も限定的なものにとどまっています。健全な財務体質に加え、生成ＡＩやＤＸ化への取り組みを通じた競争力強化に注力しており、今後の成長が期待されます。また、株主還元も充実しており、魅力的な投資先の1社だと言えるでしょう。
株式会社ベルシステム２４ホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ベルシステム24ホールディングスの決算期は2月期で、四半期決算は6月、9月、12月、本決算は5月に発表されています。また、同社は株主への利益還元を重要視しており、直近では1株当たり年間配当金60円を実施するなど、安定的な配当政策を維持しています。今後も生産性の向上とともに、株主還元の拡充にも取り組んでいくものと期待されます。
