株式会社JRCの2023年3月~11月の決算状況が明らかになりました。売上高は69億円と好調で、経常利益は9億円と高水準を維持しています。コンベヤ事業が引き続き安定収益を生み出しており、ロボットSI事業も業績に寄与しています。この決算では、自己資本比率が40.2%まで向上し、財務基盤も強化されつつあります。今後は新分野への事業拡大や収益力の向上に期待が持てそうですね。
企業情報
企業名: 株式会社JRC
証券コード: 62240
決算期: 2023年3月1日~2024年2月29日
株式会社JRCの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社JRCの決算日は2月末日で、第3四半期決算は11月30日までの期間となります。決算の発表は例年1月下旬頃に行われています。
主な事業
株式会社JRCは、主にコンベヤ搬送設備の製造・販売を手がける企業です。ごみ焼却施設やリサイクル施設などの環境プラント向けのコンベヤの設計から製造、据付、メンテナンスまでを一貫して手がけています。また、バイオマス発電所向けの搬送設備にも注力しており、事業の多角化を進めています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は69億円と好調で、経常利益は9億円と高水準を維持しています。コンベヤ事業の安定した収益に加え、ロボットSI事業も業績に貢献しています。当期の営業利益率は13.1%と高い水準にあり、収益力の高さが確認できます。
売上・利益の推移
直近3年の売上高推移を見ると、2022年3月期は99億円、2023年3月期第3四半期(今期)は69億円と好調に推移しています。一方、経常利益は2022年3月期が8.3億円、2023年3月期第3四半期が9.1億円と着実に増加しています。製品の安定供給やコストコントロールが奏功した結果と言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
株式会社JRCの四半期連結貸借対照表を確認すると、財務状況が良好なことがわかります。
資産の部
資産合計は99億円で、前期末から約40百万円減少しています。流動資産は62億円と増加し、固定資産は36億円と減少しています。主な増減要因は、売掛金の増加や有形固定資産の減少などです。
負債の部
負債合計は59億円と前期末から約5億円減少しました。流動負債は25億円、固定負債は33億円となっています。主な減少要因は未払法人税等の減少や長期借入金の返済などによるものです。
純資産の部
純資産合計は39億円と前期末から約5億円増加しました。この結果、自己資本比率は40.2%まで上昇しており、財務基盤の強化が図られています。
ROAとROE
株式会社JRCのROA(総資産経常利益率)は9.2%、ROE(自己資本利益率)は14.4%と、いずれも良好な水準にあります。これは、高い収益性と財務leverageが維持できていることを示しています。今後も資産効率の向上や自己資本の拡充などに取り組むことで、更なる収益力強化が期待できそうです。
キャッシュフロー
株式会社JRCのキャッシュフローは安定的に推移しています。営業活動によるキャッシュ・フローは11億円の収入を計上しており、投資活動によるキャッシュ・フローは約1億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは約3億円の支出となっています。手元流動性は十分に確保されており、今後の事業展開に活用できる状況にあります。
配当の支払額
株式会社JRCは、前期(2022年3月期)に1株当たり158.48円の配当を実施しました。今期(2023年3月期)の配当については決定されていませんが、引き続き株主還元に取り組むものと期待されます。企業の収益力向上とともに、株主還元の拡大にも注目が集まりそうです。
今後の展望
株式会社JRCは、コンベヤ事業の強化に加え、新分野への事業拡大にも注力しています。2023年12月には、東陽工業株式会社の全株式を取得し、ごみ焼却施設やバイオマス発電所向けの付帯設備の製造能力を強化する計画です。この買収によりワンストップサービスの提供が可能になり、さらなる成長が期待されます。今後も積極的な事業展開とコスト管理の徹底により、収益力と企業価値の向上を目指していくことが重要です。
編集部のまとめ
株式会社JRCの業績は好調で、2023年3月期第3四半期では売上高69億円、経常利益9億円を達成しました。財務面では自己資本比率40.2%と健全性が高く、収益力も高水準を維持しています。今後は新分野への事業拡大や経営効率の向上にも期待が高まりそうです。主力のコンベヤ事業を基盤に、さらなる成長が見込まれる企業だと評価できるでしょう。
株式会社JRCの決算日や配当についてまとめました。
株式会社JRCの決算日は2月末日で、第3四半期決算は11月30日までの期間となります。前期は1株当たり158.48円の配当を実施しており、今期の配当についても株主還元の拡大が期待されます。企業の収益力向上とともに、株主への還元にも注目が集まります。