株式会社エコムの2023年8月期第2四半期決算がアナウンスされました。売上高は前年同期比26.3%減の861百万円となりましたが、営業利益は79百万円と堅調な業績を残しています。企業のカーボンニュートラル化に合わせて、省エネ製品の需要が高まっているようですね。今後の成長にも期待が高まっています。
企業情報
企業名: 株式会社エコム
証券コード: E38483
決算期: 8月
株式会社エコムの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社エコムの決算日は8月31日で、第2四半期決算は1月31日となっています。毎年8月に本決算、11月と3月に四半期決算を発表しています。
主な事業
株式会社エコムは、主に産業用加熱システムの設計・製造・販売を行っている企業です。製造業のカーボンニュートラル化に向けた省エネ製品の提案が同社の得意分野です。自動車、電機、化学など幅広い業界のお客様を持っています。また、既設の加熱システムのメンテナンスやパーツ供給も手掛けており、安定的な収益基盤を築いています。
今期の業績と利益率は?
2023年8月期第2四半期の業績は、売上高861百万円、営業利益79百万円と前年同期比で減収減益となりました。しかし、営業利益率は9.3%と高い水準を維持しています。部品調達の遅れの影響はありましたが、省エネ製品の需要が順調に推移したことが好業績につながっています。
売上・利益の推移
直近の売上高と営業利益の推移を見ると、2022年8月期は売上高2,382百万円、営業利益228百万円と過去最高を記録しました。2023年8月期第2四半期は前年同期比で減収減益となったものの、中期的に見れば順調な成長が続いています。省エネ製品への需要が高まる中、同社の事業は着実に拡大しているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2023年8月期第2四半期の貸借対照表を見ると、資産合計3,993百万円、負債合計1,081百万円、純資産合計2,912百万円となっています。前期末比で資産は減少したものの、自己資本比率は72.9%と高水準を維持しており、財務体質は良好と言えます。
資産の部
流動資産は2,705百万円で、前期末から8百万円減少しています。現金及び預金が265百万円減少した一方、仕掛品が222百万円増加したことが主な要因です。固定資産は1,287百万円で、前期末から31百万円減少しています。
負債の部
流動負債は704百万円で、前期末から32百万円減少しています。支払手形及び買掛金が8百万円、未払法人税等が66百万円減少したことが主な要因です。固定負債は376百万円で、前期末から17百万円減少しています。
純資産の部
純資産合計は2,912百万円で、前期末から9百万円増加しています。四半期純利益54百万円の計上と配当金45百万円の支払により、利益剰余金が9百万円増加したことが主な要因です。
ROAとROE
同社のROAは2.0%、ROEは3.8%となっています。前年同期と比べROAが0.9ポイント、ROEが6.8ポイントそれぞれ低下しています。これは部品調達の遅れなどにより一時的に業績が下降したためですが、中長期的には省エネ製品への強い需要を背景に、両指標の改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第2四半期のキャッシュ・フローは、営業活動により197百万円の資金が減少しました。これは主に棚卸資産の増加によるものです。投資活動では1百万円の資金が減少し、財務活動では67百万円の資金が減少しました。この結果、現金及び現金同等物は1,518百万円となっています。
配当の支払額
2023年8月期の1株当たり配当金は50円(うち記念配当10円)となる予定です。前期比10円増配となっており、安定的な配当政策を維持しています。同社の成長に合わせて、株主還元にも力を入れていることが分かります。
今後の展望
今後の見通しとしては、製造業のカーボンニュートラル化に向けた省エネ製品への需要が高まることが見込まれます。さらに、半導体不足の影響も徐々に緩和されると予想されることから、業績の回復が期待されます。2024年8月期以降は、再び増収増益基調に転じると考えられます。
編集部のまとめ
株式会社エコムは、製造業の省エネニーズに応えるエネルギー効率の高い加熱システムを提供する企業です。カーボンニュートラル化への意識の高まりから、省エネ製品の需要が好調に推移しており、同社は業界内で存在感を高めています。短期的には部品調達の遅れにより業績の落ち込みがあったものの、中長期的には高い収益性と財務基盤を背景に、更なる成長が期待されます。
株式会社エコムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社エコムの決算日は8月31日で、年3回の決算発表を行っています。2023年8月期の1株当たり配当金は50円(うち記念配当10円)と前年比10円増配となっており、成長投資と株主還元のバランスが取れている企業だと言えるでしょう。今後も安定的な業績と配当の維持が期待できそうです。