こんにちは!今回は株式会社エコムの2024年4月期第3四半期決算について紹介していきたいと思います。製造業における加熱プロセスの省エネ化に注力している同社の直近の業績をチェックしていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社エコム
証券コード: 62250
決算期: 2024年7月31日
株式会社エコムの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社エコムの決算日は7月31日で、第3四半期の決算期間は2023年8月1日~2024年4月30日となっています。決算日が7月末のため、第3四半期決算は6月に発表されることになります。
主な事業
株式会社エコムは加熱技術を強みとする企業で、製造業向けの省エネ化設備の提供やメンテナンスサービスを中心に事業を展開しています。特に、製造現場におけるカーボンニュートラルへの取り組みを支援する製品やサービスの提供に注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は1,412百万円と前年同期比で18.8%減となりました。一方で、営業利益は106百万円と前年同期比で42.6%減と減益となりました。このように売上高、営業利益ともに前年同期から減少しているものの、営業利益率は7.5%を確保しており、一定の収益性を維持できています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高と利益の推移をみると、2023年7月期は売上高が2,381百万円、経常利益が277百万円と好調な実績を残しました。しかし、2024年4月期第3四半期累計期間は売上高が1,412百万円、経常利益が98百万円と前年同期から減少しています。これは部品供給不足の影響などにより新規設備の納期遅れが続いていることが主な要因となっています。
四半期連結貸借対照表について
同社は非連結決算のため、四半期連結貸借対照表は作成されていません。従って、以下では単体の四半期貸借対照表について分析していきます。
資産の部
当第3四半期会計期間末における総資産は3,758百万円となり、前事業年度末に比べ274百万円減少しています。これは主に現金及び預金が309百万円減少したことによるものです。一方で、仕掛品が130百万円増加しています。
負債の部
負債合計は831百万円となり、前事業年度末に比べ298百万円減少しています。これは主に支払手形及び買掛金が105百万円減少したことによるものです。
純資産の部
純資産合計は2,926百万円となり、前事業年度末に比べて24百万円増加しています。これは主に利益剰余金が24百万円増加したことによるものです。
ROAとROE
株式会社エコムのROA(総資産利益率)は2.9%、ROE(自己資本利益率)は2.4%となっています。前年同期と比べて大幅に低下しており、利益率の悪化が見られます。これは売上の減少に加え、部品調達の問題による生産性の低下が主な要因となっています。今後の経営効率化と売上回復が課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュ・フローの状況は開示されていません。ただし、資産の部では現金及び預金が309百万円減少していることから、営業活動によるキャッシュ・イン、投資活動によるキャッシュ・アウトが発生していると考えられます。今後の設備投資動向やM&A戦略などに注目する必要があります。
配当の支払額
株式会社エコムは2023年7月期に1株当たり50円の配当を実施しました。その内訳は、普通配当40円、記念配当10円となっています。一方、2024年4月期の第3四半期累計期間では配当の実施はありません。今後の業績回復と配当動向に注目していきましょう。
今後の展望
株式会社エコムは、製造業のカーボンニュートラル化に向けた省エネ製品の提供や、リジェネバーナー事業の強化など、環境対応に関わる事業展開に注力しています。また、部品調達難への対応として自社設計・自社生産体制の強化に取り組むなど、収益力回復と持続的成長に向けた取り組みを加速させています。今後の業績回復と株主還元政策に注目が集まるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社エコムは、製造業の加熱プロセスの省エネ化を支援するソリューションを提供する企業です。現在は部品調達難の影響により業績に一時的な減速が見られますが、環境対応分野での事業拡大や生産体制の強化など、収益回復に向けた施策に力を入れています。今後の株主還元や業績動向に期待が集まる企業と言えるでしょう。
株式会社エコムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社エコムの決算日は7月31日で、第3四半期決算は6月に発表されます。また、2023年7月期は1株当たり50円の配当(普通配当40円、記念配当10円)を実施しましたが、2024年4月期第3四半期は無配となっています。今後の業績回復と株主還元に注目が集まります。