ホソカワミクロン株式会社の最新の決算報告を分析しましたので、その内容を分かりやすくご紹介します。同社は粉体関連機器や微粉体加工技術など、さまざまな製品を展開する老舗メーカーで、今期も好調な業績を収めています。受注や売上高が大幅に増加し、利益率も高水準にあるなど、安定した経営基盤を築いているようです。今後も中長期的な企業価値の向上に期待が高まっています。
企業情報
企業名: ホソカワミクロン株式会社
証券コード: 62770
決算期: 2023年9月期
ホソカワミクロン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ホソカワミクロン株式会社の決算期は9月30日までの1年間となっています。主な決算スケジュールは、12月中旬に第1四半期の決算発表、6月中旬に中間期の決算発表、12月中旬に年間の決算発表を行っています。
主な事業
ホソカワミクロン株式会社は、主に粉体関連機器とプラスチック薄膜関連製品の2つの事業分野を展開しています。粉体関連事業では、粉砕・分級装置、混合・乾燥装置、大気汚染防止装置などを製造・販売しています。一方、プラスチック薄膜関連事業では、単層から多層の各種プラスチック高機能フィルム製造装置の開発・製造・販売を行っています。これらの技術を駆使し、幅広い産業分野に製品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
ホソカワミクロン株式会社の当第1四半期の業績は売上高202億59百万円、営業利益15億71百万円、経常利益18億27百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益12億4百万円となりました。売上高は前年同期比9.9%の増加、営業利益は12.5%の増加と好調な業績を収めています。利益率も高水準を維持しており、確実に企業価値を高めている様子がうかがえます。
売上・利益の推移
ホソカワミクロン株式会社の直近3年間の売上高は、2022年9月期79,531百万円、2021年9月期70,595百万円、2020年9月期62,375百万円と着実に増加しています。また、経常利益は、2022年9月期8,349百万円、2021年9月期6,466百万円、2020年9月期4,656百万円と、こちらも堅調に推移しています。粉体関連事業と薄膜事業の両立が功を奏し、収益力が高まっているということがわかります。
四半期連結貸借対照表について
ホソカワミクロン株式会社の当第1四半期連結貸借対照表の状況は以下の通りです。
資産の部
資産合計は941億19百万円となり、前期末比29億9百万円減少しました。主な減少要因は、現金及び預金の減少などです。一方で、売上債権や棚卸資産など、営業活動に関連する資産は全体として増加しており、事業基盤は着実に強化されています。
負債の部
負債合計は356億8百万円となり、前期末比25億17百万円減少しました。借入金残高が減少したことが主な要因です。安定した財務体質を維持しつつ、自己資本比率も62.1%と健全な水準を保っています。
純資産の部
純資産合計は585億11百万円となり、前期末比3億92百万円減少しました。為替換算調整勘定の減少が主な要因です。ただし、自己資本比率は高水準を維持しており、引き続き健全な財務基盤が確保されています。
ROAとROE
ホソカワミクロン株式会社のROA(総資産利益率)は前期の6.2%から当期1Q時点で4.9%に低下しています。一方でROE(自己資本利益率)は前期の10.1%から当期1Q時点で8.4%に低下しています。これは、売上高や利益が増加しているものの、資産や自己資本の成長ペースが売上高や利益ほど速くないためと考えられます。今後の更なる収益力向上と資産効率の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
ホソカワミクロン株式会社の当第1四半期連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが+12億95百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが-6億98百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが-24億79百万円となりました。前期から現金及び預金が減少傾向にありますが、これは設備投資や配当金の支払いなど、積極的な投資と株主還元を行った結果だと考えられます。現金の流出超過も一時的なものと見られ、中長期的には財務基盤の強化が進むと期待できます。
配当の支払額
ホソカワミクロン株式会社の2023年9月期第1四半期の配当金は1株当たり50円となりました。前期実績と比べ10円増額しており、株主還元にも積極的な姿勢がうかがえます。今後も持続的な利益成長と安定配当の実現に期待が寄せられています。
今後の展望
ホソカワミクロン株式会社は、医薬品製造や二次電池材料向けの需要が好調に推移しており、引き続き業績拡大が期待されます。また、プラスチック薄膜関連事業でも回復傾向が続いています。さらに、設備投資や研究開発への積極的な投資により、中長期的な成長戦略を着実に実行していくことが重要です。経営の安定性と収益性の向上によって、企業価値の持続的な向上につなげていくことが同社の目標と言えるでしょう。
編集部のまとめ
ホソカワミクロン株式会社は、既存事業の高収益化と新製品開発による成長戦略を着実に実行しており、短期的にも中長期的にも業績が好調に推移することが期待されます。受注残高や利益水準の高さから、競争力の高さが窺えます。今後も株主還元に力を入れながら、持続的な企業価値向上を目指していくことでしょう。
ホソカワミクロン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ホソカワミクロン株式会社の決算期は9月30日までの1年間です。主な決算スケジュールとしては、12月中旬に第1四半期、6月中旬に中間期、12月中旬に年間の決算発表を行っています。また、2023年9月期第1四半期の配当金は1株当たり50円と、前期実績よりも10円増額しており、株主還元にも積極的な姿勢が見られます。