株式会社技研製作所の決算報告書をチェックしましたよ。建設機械と圧入工事の2つの事業を手掛けていて、国内外で着実な業績成長を遂げている注目株です。前年同期比で売上高4.0%増、経常利益18.0%増と好調な結果となりました。
企業情報
企業名: 株式会社技研製作所
証券コード: E01690
決算期: 2024年8月期 第2四半期
株式会社技研製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社技研製作所の決算期は8月期で、第2四半期の決算日は2024年2月29日です。四半期報告書は2024年4月12日に提出されています。
主な事業
株式会社技研製作所は、建設機械事業と圧入工事事業の2つの事業を展開しています。建設機械事業では、杭打ち機やクレーンなどの建設機械の製造・販売を行っています。圧入工事事業では、圧入工法による各種工事の請負を手掛けています。国内外の建設現場で幅広く採用されており、防災・減災対策など、インフラ整備に大きく貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の売上高は15,535百万円と前年同期比4.0%増、営業利益は2,417百万円と12.6%増、経常利益は2,590百万円と18.0%増と、堅調な業績を上げました。利益率も高く、営業利益率15.6%、経常利益率16.7%と健全な収益体質を維持しています。
売上・利益の推移
建設機械事業の売上高は11,086百万円と前年同期比9.9%増加しました。海外での販売好調に加え、製品価格改定効果も寄与しています。一方、圧入工事事業は4,448百万円と8.2%減少しましたが、国内での工事進捗は順調に推移しています。全体としては売上高、営業利益、経常利益がいずれも増加基調にあり、中期的な成長力は高いと評価できるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末の総資産は50,880百万円と前期末から507百万円減少しました。これは固定資産が減少したことが主な要因です。一方、負債は10,652百万円と1,191百万円減少し、純資産は40,227百万円と683百万円増加しています。
資産の部
流動資産は前期末から529百万円増加し、25,948百万円となりました。固定資産は1,037百万円減少し、24,931百万円です。現金及び預金は100億円台を維持し、健全な財務体質を保っています。
負債の部
流動負債は909百万円減少し、10,486百万円となりました。固定負債も281百万円減少して166百万円となっています。有利子負債が圧縮され、財務の健全性が高まっています。
純資産の部
純資産は前期末から683百万円増加し、40,227百万円となりました。自己資本比率は79.1%と高水準を維持しています。利益剰余金の蓄積により財務基盤が強化されている状況です。
ROAとROE
ROAは前年同期の4.1%から4.6%に上昇し、ROEは前年同期の6.6%から7.4%に改善しました。これは収益性の向上と資産効率の改善により、企業価値の向上につながっています。中長期的な成長戦略に基づいた経営が奏功しつつあると言えるでしょう。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは1,736百万円の収入となり、前年同期比417百万円の増加です。投資活動によるキャッシュフローは1,356百万円の収入で、前年同期比大幅増加しました。一方、財務活動によるキャッシュフローは2,177百万円の支出となりました。全体としては6,145百万円の現金及び現金同等物を確保しています。
配当の支払額
当社は株主還元に積極的で、第2四半期末配当は1株当たり20円、年間配当は40円を予定しています。前期の年間配当金35円から増配となっており、株主のみなさまに還元の厚みを増している企業です。
今後の展望
当社は「2031年8月期の売上高1,000億円」を掲げ、海外事業の拡大や生産性向上など、長期的な目標に向けて着実な進捗を遂げています。今期の好調な業績も、このロードマップに沿った着実な実行の賜物と言えるでしょう。社会インフラの整備需要が続く中、技術力と提案力を武器に、持続的な成長が期待できる企業です。
編集部のまとめ
株式会社技研製作所の決算は、売上高、利益ともに増加基調で、国内外での事業展開が順調に推移しています。バランスの取れた財務体質と、安定した株主還元も魅力的です。中期的な成長戦略も明確で、今後の業績拡大に期待が高まります。建設機械や圧入工法の分野で高い技術力を持つ同社は、インフラ整備需要を取り込み、着実な成長を遂げていくことでしょう。
株式会社技研製作所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社技研製作所の決算期は8月期で、第2四半期の決算日は2024年2月29日です。この決算では、前年同期比で売上高、営業利益、経常利益が増加しており、借入金も圧縮されるなど、財務体質が健全化しています。株主還元面でも、1株当たり20円の第2四半期末配当をはじめ、通期の年間配当は40円と増配を予定しています。建設機械と圧入工事の2つの事業を伸ばし、中長期的な成長を目指す同社の今後の動向に期待が高まります。