住友重機械工業株式会社(証券コード:6302)の2024年3月期の第1四半期決算報告書が公開されました。売上高は前年同期比3%増の2,548億円、営業利益は14%増の184億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は26%増の136億円と、順調な業績を維持しています。同社は省エネや再生可能エネルギーなどの環境技術に強みを持ち、幅広い産業分野で活躍しています。今後も持続的な企業価値拡大を目指し、事業の収益力改善と資本効率の向上に取り組んでいきます。
企業情報
企業名: 住友重機械工業株式会社
証券コード: 6302
決算期: 12月期
住友重機械工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
住友重機械工業株式会社の決算期は12月期です。第1四半期決算(2024年1月1日~3月31日)の決算発表は2024年5月14日に行われ、通期決算(2024年1月1日~12月31日)は2025年2月中旬に公表される予定です。
主な事業
住友重機械工業株式会社は、メカトロニクス、インダストリアルマシナリー、ロジスティクス&コンストラクション、エネルギー&ライフラインの4つの事業セグメントを展開しています。主力製品は減・変速機、プラスチック成形機、油圧ショベル、クレーン、発電設備など、幅広い産業分野で活躍しています。環境配慮型の製品開発にも注力し、省エネルギーや再生可能エネルギー関連の技術を強化しています。
今期の業績と利益率は?
2024年3月期第1四半期の業績は、売上高2,548億円(前年同期比3%増)、営業利益184億円(同14%増)、経常利益188億円(同15%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益136億円(同26%増)と、前年同期を上回る好調な結果となりました。営業利益率は7.2%と、収益性も高水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移をみると、売上高は2023年12月期が7,025億円、2022年12月期が6,904億円と、緩やかな増加傾向にあります。一方で、営業利益は2023年12月期が327億円、2022年期が310億円と、徐々に改善されています。足元の第1四半期でも増収増益を達成しており、同社の収益力は強化されつつあると評価できます。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の四半期連結貸借対照表では、総資産が1兆2,541億円と前期末比532億円増加しました。主な増加要因は、棚卸資産の265億円増加や現金及び預金の139億円増加などです。また、負債合計は6,049億円と315億円増加し、純資産は6,491億円と217億円の増加となりました。
資産の部
資産の部では、流動資産が7,898億円と前期末比412億円増加しました。これは主に、現金及び預金や棚卸資産が増加したことによります。一方、固定資産は4,642億円と120億円増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が4,455億円と290億円増加しました。これは主に、短期借入金や支払手形及び買掛金の増加によるものです。固定負債は1,594億円と25億円の増加となりました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が4,398億円と62億円増加し、為替換算調整勘定が889億円と168億円増加しました。この結果、純資産合計は6,491億円と前期末比217億円増加しました。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は2023年12月期が2.8%、2022年12月期が2.6%とほぼ横ばいで推移しています。一方、ROE(自己資本利益率)は2023年12月期が10.3%、2022年12月期が9.5%と改善傾向にあります。これは、収益力の向上や株主資本の効率的活用などにより、企業価値の向上に努めた成果だと考えられます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況をみると、2023年12月期の営業キャッシュ・フローは379億円の収入、投資キャッシュ・フローは△271億円の支出、財務キャッシュ・フローは△101億円の支出となっています。手元流動性の維持と設備投資や研究開発投資などへの資金配分を適切に行っている様子がうかがえます。
配当の支払額
2023年12月期の年間配当金は1株当たり60円と前期比15円増加しました。配当性向は22.5%となっています。株主還元の充実も経営の重要課題の一つであり、今後も安定的な配当の実施を目指すと考えられます。
今後の展望
住友重機械工業株式会社は、中期経営計画「中期経営計画2026」に基づき、製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大することを目指しています。各事業セグメントにおける収益力改善、資本効率向上、新事業開発などに取り組み、環境負荷低減への取り組み強化にも力を入れていきます。今後の業績動向に注目が集まります。
編集部のまとめ
住友重機械工業株式会社の2024年3月期第1四半期決算では、増収増益と好調な業績を維持しています。主力製品の受注環境は一部で弱さが見られますが、全体としては底堅く推移しています。収益性も高水準を維持しており、財務体質の健全性も高い水準にあると評価できます。今後も「中期経営計画2026」に基づき、環境対応製品の開発や新事業の探索など、持続的な企業価値向上に取り組んでいくことが期待されます。
住友重機械工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
住友重機械工業の決算期は12月期で、第1四半期決算は5月中旬に発表されます。直近の2023年12月期の年間配当金は1株当たり60円、配当性向は22.5%と、株主還元も充実しています。今後も収益力の向上と資本効率の改善に取り組み、安定的な配当の実施を目指すことが期待されます。