株式会社タカキタは、農業機械の製造・販売を手掛ける上場企業です。今回の第3四半期決算では、前年同期比で売上高、経常利益、純利益がそれぞれ増加し順調な業績となりました。主力の農業機械事業は価格改定や新機種投入などで売上を伸ばし、収益も大幅に改善しています。一方で素材高騰の影響もあり、企業収益を圧迫する要因も存在するものの、全体としては堅調な業績となっています。
企業情報
企業名: 株式会社タカキタ
証券コード: 63250
決算期: 2023年3月期
株式会社タカキタの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社タカキタの決算期は3月末日で、通常の株式会社と同様の決算スケジュールを採用しています。決算短信は年4回(第1四半期、中間期、第3四半期、期末)の開示が義務付けられています。
主な事業
株式会社タカキタは、農業機械事業と軸受事業を主力事業としています。農業機械事業では、飼料収穫機や除雪機などを製造・販売しています。軸受事業では、一般工業用軸受の製造・販売を手掛けています。特に農業機械事業が同社の主力事業となっており、全体売上の約9割を占めています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が前年同期比14.4%増の63億38百万円、営業利益は同53.4%増の7億14百万円、経常利益は同48.7%増の7億55百万円、純利益は同51.1%増の5億15百万円となりました。利益率も大幅に改善しており、営業利益率は11.3%と高水準となっています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高・利益の推移をみると、売上高は緩やかな増加傾向にあります。利益面では、新型コロナ禍の影響により2020年3月期には減益となりましたが、その後は増益基調に転じ、2023年3月期第3四半期には過去最高益を更新する好調な業績となっています。
四半期連結貸借対照表について
四半期連結貸借対照表では、資産合計が前事業年度末比9億70百万円増加し100億84百万円となっています。負債合計は前事業年度末比4億92百万円増加の25億54百万円、純資産は前事業年度末比4億77百万円増加の75億30百万円となっています。
資産の部
資産の部では、電子記録債権が8億6百万円増加したほか、商品及び製品が4億60百万円、未収入金が3億34百万円それぞれ増加しています。一方で、受取手形及び売掛金は6億13百万円減少しました。
負債の部
負債の部では、電子記録債務が5億65百万円増加したものの、賞与引当金が87百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が3億71百万円、その他有価証券評価差額金が1億円それぞれ増加し、純資産合計は前事業年度末比4億77百万円増加しています。
ROAとROE
ROAは7.5%、ROEは7.2%となっています。ROAは前年同期比1.6ポイント上昇、ROEは同1.4ポイント上昇しており、収益性と資本効率が改善されていることが分かります。これは主力の農業機械事業が好調に推移したことが要因です。
キャッシュフロー
第3四半期累計期間のキャッシュ・フローの状況については開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスと見られ、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスになっているものと推測されます。
配当の支払額
当社は年2回の配当を行っており、第2四半期末に5円、期末に8円(うち3円は記念配当)の年間13円の配当を実施しています。この水準は前事業年度と同額となっています。
今後の展望
今後の展望としては、長期経営計画「Offensive120」の初年度として、売上・利益の更なる拡大、業務改善と生産性の向上、人的資本への投資、部門経営の高度化、社会貢献に取り組んでいく方針です。世界的な経済動向の不透明感は残るものの、同社の主力事業である農業機械事業はニーズが高く、中期的な業績拡大が期待できると考えられます。
編集部のまとめ
株式会社タカキタは、農業機械事業と軸受事業を主力事業としている上場企業です。今回の第3四半期決算では、売上高、経常利益、純利益がいずれも前年同期比で増加し、過去最高益を更新する好調な業績となりました。利益率も大幅に改善しており、収益性と資本効率が向上しています。また、配当水準も維持されており、株主還元も行っています。今後も新中期経営計画に沿って成長を続けることが期待されます。
株式会社タカキタの決算日や配当についてまとめました。
株式会社タカキタの決算期は3月末日で、決算短信の開示は年4回行われます。配当は年2回(第2四半期末5円、期末8円(うち3円は記念配当))の合計年13円を実施しており、前事業年度と同水準を維持しています。