荏原実業株式会社の決算報告が発表されました。この企業は様々な環境関連機器の製造と設計、施工を手がける会社です。今期の業績は堅調で、受注高は前年比4割以上増加。売上高も2.8%増加し、営業利益は15%近い増益となりました。特に防災・減災関連事業と蓄電池関連事業が好調に推移しており、企業価値の向上につながっていることがわかります。
企業情報
企業名: 荏原実業株式会社
証券コード: E01714
決算期: 2024年12月期
荏原実業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
荏原実業株式会社の決算日は12月31日です。四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日に行われており、本決算は5月10日に発表されました。
主な事業
荏原実業株式会社は、主に環境関連製品の製造・販売と上下水道の設計・施工を手がける企業です。具体的には、脱臭設備や陸上養殖設備などの製造販売のほか、水インフラの更新・整備、雨水排水施設の建設などを行っています。近年は防災・減災と蓄電池関連事業にも注力しており、企業の成長に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当期は受注高が前年比42.5%増の10,065百万円、売上高が2.8%増の13,762百万円となりました。利益面では、営業利益が14.8%増の2,846百万円、経常利益が16.3%増の2,899百万円と、順調な増益となっています。特に防災・減災関連事業と蓄電池関連事業が好調に推移しており、企業の収益力向上に寄与しています。
売上・利益の推移
荏原実業株式会社は例年、第1四半期の売上高が高く、利益も第1四半期に偏るという季節変動があります。この決算期も同様の傾向で、第1四半期の売上高は前年同期比2.8%増の13,762百万円、営業利益は14.8%増の2,846百万円となりました。通期については、売上高が前期比4.4%増の36,280百万円、経常利益が6.7%増の4,164百万円と、前期から増収増益を見込んでいます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は47,316百万円となり、前期末比5,398百万円増加しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が4,088百万円増加したことや、保有株式の時価上昇に伴い投資有価証券が1,204百万円増加したことによるものです。一方、負債合計は23,952百万円と3,062百万円の増加、純資産合計は23,364百万円と2,335百万円の増加となりました。
資産の部
資産の部では、受取手形、売掛金及び契約資産が4,088百万円増加し、投資有価証券も1,204百万円増加しています。これは売上の季節変動と保有株式の時価上昇によるものです。一方で、商品及び製品が175百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が3,357百万円増加した一方で、契約負債が1,254百万円減少しています。また、投資有価証券の時価評価に係る繰延税金負債が330百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により2,005百万円増加しました。また、保有株式の時価上昇に伴いその他有価証券評価差額金が835百万円増加しています。一方で、剰余金の配当により508百万円減少しました。
ROAとROE
荏原実業のROA(総資産経常利益率)は7.0%、ROE(自己資本当期純利益率)は13.7%と、ともに良好な水準を維持しています。ROAは前期から0.4ポイント上昇し、ROEも前期比0.9ポイント上昇しました。これは、経常利益の増加と自己資本の拡大によるものです。今後も業績が順調に推移すれば、収益性と資本効率の向上が期待できるでしょう。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローの詳細は開示されていませんが、業績が好調なことから、営業活動によるキャッシュフローは増加傾向にあると考えられます。また、設備投資などへの投資活動によるキャッシュアウトも見られると推測されます。財務活動については、配当金の支払いなどがあったと思われます。通期では、営業キャッシュフローの確保と有効な投資により、財務基盤の強化が期待されます。
配当の支払額
当期の1株当たり配当金は42.50円と前期から変わらず、株主還元も安定的に行っています。この配当は、2023年12月期の連結当期純利益の16.3%に相当する水準です。今後も業績の推移を見ながら、株主還元の充実に努めていくと考えられます。
今後の展望
荏原実業株式会社は防災・減災、蓄電池、水産の3つの注力領域を中心に、新事業の創出や新製品開発に積極的に取り組んでいます。公共分野では水インフラ設備の更新・整備需要や雨水排水施設の建設需要が見込まれ、民間分野でも設備投資が堅調に推移しているため、今後も業績の継続的な成長が期待できると考えられます。
編集部のまとめ
荏原実業株式会社の決算は全体的に好調な内容でした。受注高と売上高が前年同期比で増加し、利益も二桁増益を達成しています。特に、防災・減災や蓄電池関連事業が好調に推移しており、今後の成長に寄与することが期待されます。今後も継続的な業績拡大と株主還元の充実に期待が持てるでしょう。
荏原実業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
荏原実業株式会社の決算日は12月31日です。四半期決算は毎年3月31日、6月30日、9月30日、12月31日に行われ、本決算は5月10日に発表されます。配当金は1株当たり42.50円で、前期と同額の水準を維持しています。業績好調を受けて、今後も株主還元の充実が期待されます。