澁谷工業株式会社の2023年12月期第2四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比17.8%増の513.93億円、営業利益は前年同期比84.0%増の48.82億円と大幅増収増益となりました。はやり新型コロナウイルス感染症への各種規制緩和やインバウンド需要の回復により国内景気が持ち直しつつあるものの、原材料価格や経済の成長鈍化など懸念材料もあるようです。
企業情報
企業名: 澁谷工業株式会社
証券コード: 6366
決算期: 2023年6月30日
澁谷工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
澁谷工業株式会社の決算期は6月30日です。定時株主総会は9月に開催され、中間配当は2月頃に支払われる予定となっています。
主な事業
澁谷工業株式会社は、主にパッケージングプラント事業、メカトロシステム事業、農業用設備事業の3つの事業を展開しています。パッケージングプラント事業では、各種飲料・食品・薬品・化粧品の充填ラインなどを製造・販売しています。メカトロシステム事業では、半導体製造装置や医療機器などの製造を手掛けており、農業用設備事業では選果選別プラントなどの製造・販売をしています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は513.93億円で前年同期比17.8%の増収、営業利益は48.82億円と前年同期比84.0%の大幅増益となりました。営業利益率は9.5%と前年同期の6.1%から大幅に改善されています。売上高の増加と生産効率の改善により、収益性が大きく向上したことがわかります。
売上・利益の推移
過去5期の売上高と営業利益の推移をみると、売上高は451.63億円から513.93億円と増加傾向にあり、営業利益も26.53億円から48.82億円へと大きく伸びています。パッケージングプラント事業やメカトロシステム事業、農業用設備事業が好調に推移した結果、全体的に業績が改善されてきていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期末の総資産は前期末比84.78億円増の1,509.05億円となりました。負債は前期末比49.99億円増の584.46億円ですが、有利子負債は前期末比6.21億円減少の50.82億円と抑えられています。純資産は前期末比22.77億円増加の924.58億円となり、自己資本比率は61.3%と健全な水準を維持しています。
資産の部
流動資産は新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に減少していた受取手形、売掛金及び契約資産や棚卸資産が増加したことなどにより、前期末比84.21億円増の1,042.27億円となりました。固定資産は46.77億円と微増にとどまっています。
負債の部
流動負債は前期末比62.54億円増加の471.18億円となりました。これは主に支払手形及び買掛金や契約負債の増加によるものです。固定負債は前期末比12.55億円減少の113.28億円に改善されています。
純資産の部
利益剰余金が前期末比23.03億円増加し697.54億円となったことで、純資産は924.58億円と前期末比22.77億円増加しています。自己資本比率は61.3%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期の5.8%から当期は6.5%に改善し、ROEも前期の7.6%から当期は8.1%にアップしています。売上高と収益性の向上により、資産効率と株主資本利益率が高まっていることが分かります。今後も事業の成長と収益力の強化で、ROA、ROEともに一層の向上が期待できそうです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは51.69億円の増加となり、投資活動によるキャッシュフローは8.72億円の減少、財務活動によるキャッシュフローは17.35億円の減少となりました。この結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は前期末比25.03億円増の451.63億円となっています。事業の成長とともに、財務基盤も着実に強化されていることが分かります。
配当の支払額
澁谷工業株式会社は、期末配当として1株当たり40円、中間配当として1株当たり30円の配当を実施しています。この結果、年間配当金は70円となり、配当性向は32.7%となっています。株主還元にも注力しながら、事業投資にも適切な資金配分が行われていると評価できます。
今後の展望
今後の事業環境については、世界的な材料・エネルギー価格高騰の影響や、経済成長の鈍化懸念など不透明な要素もありますが、新型コロナウイルスの影響が徐々に収束する中で、事業領域の強化とグローバル展開の加速により、持続的な成長を目指していく方針のようです。また、DX化の推進や生産性向上にも取り組み、収益力の一層の向上が期待されます。
編集部のまとめ
澁谷工業株式会社は、主力のパッケージングプラント事業やメカトロシステム事業、農業用設備事業の好調さを背景に、売上高、営業利益ともに大幅な増収増益を達成しました。財務体質の強化にも取り組み、収益性と資本効率も改善傾向にあります。中期的には、事業領域の拡大とDX化などによる生産性向上で、持続的な成長が期待できそうです。株主還元にも意欲的で、総合的に見て優良企業の一つといえるでしょう。
澁谷工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
澁谷工業株式会社の決算期は6月30日で、9月に定時株主総会が開催されます。年間配当金は1株当たり70円と、株主還元にも注力している企業です。2023年12月期第2四半期は、売上高513.93億円、営業利益48.82億円と大幅増収増益となり、今後の持続的な成長が期待されます。