株式会社小森コーポレーションが第3四半期の決算を発表しました。同社は創業100周年を迎えた100年を超える老舗企業で、プリンテッド・エレクトロニクス(PE)事業や証券印刷の分野で新たな取り組みを進めています。業績は前年同期比で増収増益となり、着実に成長を続けています。今後も、設備投資需要の取り込みと新事業の育成で、さらなる飛躍が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社小森コーポレーション
証券コード: 63490
決算期: 2023年3月期
株式会社小森コーポレーションの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社小森コーポレーションの決算日は3月31日で、第3四半期の決算期間は2023年10月1日から12月31日までとなっています。
主な事業
株式会社小森コーポレーションは、オフセット印刷機械の製造・販売が主力事業です。また、同社はプリンテッド・エレクトロニクス(PE)事業や証券印刷分野にも注力しており、これらの新事業の育成に力を入れています。経産機やプリプレス機などの周辺機器の製造・販売も手がけており、幅広い製品ラインナップを持つ企業です。
今期の業績と利益率は?
株式会社小森コーポレーションの第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比4.2%増の69,266百万円、営業利益は前年同期比72.7%減の725百万円となりました。売上高は堅調に推移したものの、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇などの影響で利益率は低下しています。
売上・利益の推移
同社の過去3年間の業績推移を見ると、売上高は緩やかに増加してきています。一方で、利益面では新型コロナの影響もあり、2022年3月期以降は減益が続いています。しかし、今期第3四半期は回復の兆しが見られ、今後の経営改善に期待が高まっています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社小森コーポレーションの当第3四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は161,406百万円で、前期末比2.5%減少しています。負債は53,993百万円と7.5%減少し、自己資本比率は66.5%と高い水準を維持しています。財務体質は健全に推移しており、今後の事業展開に余力があると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が減少した一方で、棚卸資産が増加しています。これは、半導体不足などサプライチェーンの影響を受け、部品調達が難しくなったことから、在庫の積み増しを行ったためと考えられます。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金、電子記録債務が減少しています。また、一部の借入金が増加しています。このように、債務の圧縮と資金の確保のバランスを取りながら、財務基盤の強化を進めています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金の減少はあったものの、その他有価証券評価差額金の増加などにより、総じて順調に推移しています。自己資本比率も高水準を維持しており、財務基盤は安定しています。
ROAとROE
株式会社小森コーポレーションのROA(総資産経常利益率)は1.4%、ROE(自己資本利益率)は2.1%となっています。前年同期と比べるとROAとROEが低下しています。これは主に、利益が減少したことによるものです。今後、収益性の改善に向けて、生産性の向上やコスト管理の強化などに取り組む必要があると考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,691百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが5,471百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが9,429百万円のマイナスとなりました。現金及び現金同等物は前期末に比べて13,219百万円減少しています。
配当の支払額
株式会社小森コーポレーションは、第2四半期末と期末の年2回、配当を実施しています。当第3四半期累計期間の配当金総額は2,442百万円となっています。1株当たりの配当金は第2四半期末が15円、期末が未定となっています。
今後の展望
株式会社小森コーポレーションは、プリンテッド・エレクトロニクス(PE)事業や証券印刷分野への取り組みを強化しており、新事業の育成に注力しています。また、顧客ニーズに応える製品開発やデジタル化による生産性向上など、中長期的な成長に向けた施策を進めていきます。先行きの不透明感はありますが、同社の確かな技術力と歴史を活かして、着実な収益拡大を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社小森コーポレーションは、100年を超える歴史を持つ老舗企業ながら、時代に合わせて新事業の開発にも力を入れています。今期の業績は増収ながら利益が減少したものの、足元では回復の兆しが見られます。今後は、成長事業への注力と生産性向上による収益力の強化が課題となるでしょう。同社の今後の動向から、日本製造業の変革と可能性を感じ取ることができますね。
株式会社小森コーポレーションの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は3月31日で、年2回の配当を行っています。今期第3四半期の配当金総額は2,442百万円となっています。財務体質は健全で、今後の事業展開に余力があると考えられます。株主還元の拡大にも期待が高まります。