ダイキン工業のこの決算報告はとても良好なものでした。売上高は前年同期比9.3%増と大幅に伸びており、営業利益も前年同期比0.9%増と健全な収益状況を示しています。さらに、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比7.2%減と若干減少しているものの、総じて好業績を収めている印象です。
企業情報
企業名: ダイキン工業株式会社
証券コード: 63670
決算期: 3月期
ダイキン工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ダイキン工業株式会社の決算日は3月31日で、定時株主総会は6月に開催されます。第2四半期と通期の決算発表は11月、第3四半期の決算発表は2月に行われています。
主な事業
ダイキン工業の主な事業は、空調・冷凍機事業と化学事業の2つです。空調・冷凍機事業では、家庭用や業務用のエアコンなどの空調機器や冷凍機を製造・販売しています。化学事業では、フッ素樹脂や化成品などのフッ素化学製品を手掛けています。これらの事業を通じて、世界中の顧客に商品とサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高3兆2,636億52百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益3,064億90百万円(前年同期比0.9%増)、経常利益2,821億13百万円(前年同期比5.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,938億50百万円(前年同期比7.2%減)となりました。売上高は堅調に伸びましたが、金利上昇による支払利息の増加などにより経常利益と純利益は減少しています。
売上・利益の推移
ダイキン工業の売上高は、この数年着実に増加傾向にあります。また、営業利益も前年同期を上回る好調な推移となっています。ただし、経常利益と親会社株主に帰属する四半期純利益は、本年第3四半期に減少に転じています。これは主に金利上昇の影響によるものと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
ダイキン工業の財政状態はおおむね良好です。総資産は前連結会計年度末に比べ3,781億68百万円増加し、4兆6,818億51百万円となりました。
資産の部
流動資産は前連結会計年度末に比べ1,848億55百万円増加し、2兆6,119億38百万円となっています。固定資産も前連結会計年度末に比べ1,933億12百万円増加し、2兆699億12百万円となりました。
負債の部
負債は前連結会計年度末に比べ1,305億41百万円増加し、2兆1,551億29百万円となりました。有利子負債比率は前連結会計年度末の20.6%から21.8%に上昇しています。
純資産の部
純資産は前連結会計年度末に比べ2,476億26百万円増加し、2兆5,267億21百万円となりました。自己資本比率は前連結会計年度末の51.9%から52.9%に上昇しています。
ROAとROE
ダイキン工業のROA(総資産利益率)は過去5年間で7%台と安定した水準を維持しています。また、ROE(自己資本利益率)も過去5年間で10%前後と高い水準を保っています。これは、収益性の高い事業を展開し、資本効率の向上にも取り組んでいることを示しています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが2,974億99百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2,191億59百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが248億69百万円の支出となりました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は6,212億63百万円となり、前年同期比で727億64百万円の増加となっています。
配当の支払額
ダイキン工業は、株主への利益還元に積極的で、安定した配当の支払いを行っています。当期の中間配当は1株当たり120円、年間配当予想は260円となっています。これは前期に比べ20円の増配となっています。
今後の展望
ダイキン工業は、「FUSION25」の後半3ヵ年計画に取り組んでおり、カーボンニュートラルの実現やソリューション事業の推進など、中長期的な成長に向けた施策を着実に実行しています。今後も経済環境の変化に柔軟に対応しつつ、需要動向に合わせた販売活動と収益力の強化に努めていくと考えられます。
編集部のまとめ
ダイキン工業は、空調・冷凍機事業と化学事業を両輪とする企業で、グローバルに事業を展開しています。当第3四半期の業績は、売上高が前年同期比9.3%増と好調に推移しており、利益面でも堅調な水準を維持しています。財務面でも、総資産が増加し自己資本比率も高水準を保っているなど、健全な経営基盤を築いていると評価できます。今後も成長戦略を着実に実行し、さらなる企業価値の向上を目指していくものと期待されます。
ダイキン工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ダイキン工業株式会社の決算日は3月31日で、定時株主総会は6月に開催されています。また、同社は株主への利益還元に積極的で、当期の中間配当は1株当たり120円、年間配当予想は260円と前期比20円増配となっています。今後も安定した配当の実施が期待されます。