ブラザー工業の最新の決算報告書が発表されました。ブラザー工業は印刷機やミシンなどの製造販売を手掛ける大手企業です。今回の決算では、売上高が前年同期比0.1%減の612,766百万円、営業利益は前年同期比3.5%増の61,082百万円と、おおむね良好な業績を確保しました。売上高が減少したものの、コストコントロールと価格対応によって利益は増加しています。
企業情報
企業名: ブラザー工業株式会社
証券コード: 64480
決算期: 2023年3月31日
ブラザー工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ブラザー工業の決算期は3月31日で、4月1日から翌年3月31日までの1年間となっています。今回発表された決算は、2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期の業績になります。
主な事業
ブラザー工業は、プリンター、複合機、ミシン、産業機器などの開発・製造・販売を主な事業としています。特に、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業が最大の稼ぎ頭で、売上高の62.5%を占めています。また、マシナリー事業、ドミノ事業、ニッセイ事業などのグループ各社の製品も展開しており、多角化を進めています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、売上高が612,766百万円、営業利益が61,082百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は46,614百万円となり、おおむね好調な結果となりました。利益率も前年同期から改善しており、営業利益率は9.9%、親会社の所有者に帰属する四半期利益率は7.6%と堅調な水準を維持しています。
売上・利益の推移
ここ数年のブラザー工業の売上高と利益の推移を見ると、2022年3月期の売上高は815,269百万円、営業利益が56,953百万円でした。今回の第3四半期の業績は前年同期比で微減となりましたが、依然として高水準を維持しています。今後の更なる成長に期待が高まります。
四半期連結貸借対照表について
ブラザー工業の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が866,713百万円、負債合計が212,630百万円、資本合計が654,083百万円となっています。前期末と比べ、資産は増加し、負債は減少して財務体質が強化されています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が133,342百万円と前期末から増加し、有形固定資産や無形資産も増加しています。これにより、財務基盤がさらに強化されました。
負債の部
負債の部では、借入金や営業債務等が減少したことから、212,630百万円と前期末から大幅に減少しています。有利子負債の削減が進み、財務健全性が高まっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金の積み上げと為替換算調整勘定の増加により、654,083百万円と大幅に増加しています。自己資本比率も75.5%と高水準を維持しており、堅固な財務基盤が構築されています。
ROAとROE
ブラザー工業のROA(総資産利益率)は7.4%、ROE(自己資本利益率)は9.0%となっています。前年同期から若干低下しているものの、依然として高い水準を維持しています。これは、高い収益性と効率的な資産運用により、株主価値の向上に寄与していると評価できます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが104,203百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが32,648百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが59,491百万円の支出となっています。財務体質の改善と、成長投資のための資金確保が進んでいると言えます。
配当の支払額
ブラザー工業は、1株当たり34円の配当を実施しています。前年同期と同水準の配当を継続しており、株主還元に注力していることがわかります。安定した配当政策により、株主の皆さまに対する利益還元も着実に行われています。
今後の展望
ブラザー工業は、中期経営計画「CS B2024」に基づき、事業ポートフォリオの変革と持続可能な経営基盤の構築に取り組んでいます。プリンター事業の強化や産業用分野での成長戦略、M&Aなどを通じて、更なる飛躍が期待されます。財務基盤も強固であり、株主還元も継続される見込みです。ブラザー工業の今後の業績に注目が集まります。
編集部のまとめ
今回のブラザー工業の決算は、売上高が微減となったものの、利益面では大幅に改善しています。中長期的な成長戦略とともに、財務体質の強化も進んでおり、株主還元も継続されています。業界トップクラスの企業として、今後も注目が集まりそうです。引き続き、ブラザー工業の動向を注視していく必要があるでしょう。
ブラザー工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ブラザー工業の決算期は3月31日で、今回の決算は2023年4月1日から12月31日までの第3四半期の業績になります。また、1株当たり配当金は34円と、前年同期と同水準の配当を実施しています。安定した財務体質と株主還元の姿勢が窺えます。