ミネベアミツミは、ボールベアリングやモーター、アクセス製品などの製造・販売を行う総合エレクトロニクスメーカーです。2023年12月期の第3四半期決算では、売上高が1兆530億円と前年同期比で10.6%増となり、好調な業績を維持しています。
全体的な収益力は堅調に推移しており、セグメント別にも安定した成長が見られます。特に自動車向けのアクセス製品が大きく伸びた一方で、データセンター向けの需要が停滞しているボールベアリングの売上が減少しています。
企業情報
企業名: ミネベアミツミ株式会社
証券コード: 6448
決算期: 3月
ミネベアミツミ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ミネベアミツミ株式会社の決算期は3月で、第3四半期は2023年12月31日に終了しています。決算発表は通常2月頃に行われます。
主な事業
ミネベアミツミグループは、「精密機械部品」、「電子機器」、「半導体」の3つの事業を中心に展開しています。主力製品はボールベアリング、モーター、アクセス製品(ドアロック・キーセットなど)、半導体デバイスなどで、幅広い産業分野に製品を供給しています。特に自動車、家電、情報通信機器向けが強みとなっています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が1兆530億円と前年同期比10.6%増、営業利益は512億円と22.4%減となりました。
利益率は低下したものの、売上高は堅調に推移しており、安定した収益基盤を維持しています。
売上・利益の推移
直近3期の業績推移をみると、売上高は前期11,922億円から今期10,533億円と増加傾向にあります。一方で、利益は前期761億円から今期510億円と減少しています。
これは、原材料価格高騰などのコスト増加が影響したためと見られます。しかし、全体としては堅調な業績推移となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の総資産は1兆4,026億円と前期末比993億円増加しました。これは主に、棚卸資産、有形固定資産、その他の流動資産が増加したことによります。
一方で、負債は7,243億円と前期末比636億円増加しました。社債及び借入金、営業債務及びその他の債務が増加しています。
資産の部
流動資産は7,900億円、非流動資産は6,126億円となっています。主な資産は、現金・預金、棚卸資産、有形固定資産などです。事業規模の拡大に伴い、資産は着実に増加しています。
負債の部
流動負債は4,584億円、非流動負債は2,660億円と増加しています。社債及び借入金が主な負債項目で、財務基盤の強化に取り組んでいます。
純資産の部
純資産は6,783億円で、親会社所有者帰属持分比率は47.6%となっています。健全な財務体質を維持しつつ、企業価値の向上に努めています。
ROAとROE
ミネベアミツミのROAは2.5%、ROEは5.2%となっています。前年同期に比べROAは低下しているものの、ROEは改善傾向にあります。
今後は収益性の向上とともに、資産効率の改善にも取り組み、企業価値の向上につなげていく必要があります。
キャッシュフロー
2023年12月期第3四半期のキャッシュフローは、営業CF 638億円の収入、投資CF 692億円の支出、財務CF 51億円の支出となりました。
営業キャッシュフローは前年同期比大幅に改善し、設備投資などの投資活動に活用されています。健全な財務体質を維持しつつ、積極的な設備投資を行っているといえます。
配当の支払額
ミネベアミツミの配当方針は、連結業績に応じて利益還元を行うことです。2023年12月期の中間配当は1株20円、期末配当も同額を予定しており、年間では40円の配当を実施する見通しです。安定配当を維持しつつ、今後の成長投資にも活用していく方針です。
今後の展望
ミネベアミツミグループは、主力製品の販売拡大とコスト効率化によるさらなる収益力の向上に取り組んでいきます。特に自動車市場向けの「アクセス製品」や、データセンター向けの「ボールベアリング」、成長が期待される「半導体デバイス」事業に注力していく方針です。
また、有望な企業の買収などM&Aを積極的に推進し、事業ポートフォリオの強化を図っていく計画です。
編集部のまとめ
ミネベアミツミは、ボールベアリングやモーター、アクセス製品などの製造・販売を手掛ける総合エレクトロニクスメーカーです。
第3四半期の業績は好調で、売上高は前年同期比10%以上の増収となりました。利益面では一時的な減益となっていますが、全体としては安定した収益基盤を維持しているといえます。
今後は自動車や半導体などの成長分野に注力し、M&Aも活用しながら、企業価値の向上を目指していくことが期待されます。
ミネベアミツミ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ミネベアミツミの決算期は3月で、第3四半期は2023年12月31日に終了しています。配当は年間40円(中間20円、期末20円)を予定しており、安定的な株主還元を行っています。今後も事業拡大と収益性の向上に取り組み、企業価値のさらなる向上が期待されます。