シンフォニアテクノロジー株式会社の2023年度第3四半期決算報告が発表されました。同社は産業用ロボットやモーター、電源装置などの製造・販売を手掛ける企業で、半導体関連や航空宇宙、自動車など幅広い分野に製品を提供しています。
企業情報
企業名: シンフォニアテクノロジー株式会社
証券コード: 65070
決算期: 3月期
シンフォニアテクノロジー株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日となります。第3四半期決算は12月31日に行われ、その情報が本日発表されたものです。
主な事業
同社はクリーン搬送システム事業、モーション機器事業、パワーエレクトロニクス機器事業、エンジニアリング&サービス事業の4つの事業を展開しています。主力はクリーン搬送システムで、半導体製造装置向けのロボットアームの開発・製造が中心です。その他にも航空機向けやEV関連の製品も手掛けており、幅広い産業分野にわたる製品ラインナップが強みです。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は686億19百万円と前年同期比4.2%減少しました。一方、営業利益は46億34百万円で前年同期比23.3%減、経常利益は51億55百万円で同20.8%減と、減収減益の決算となっています。直近の業績は半導体や自動化需要の鈍化の影響を受けています。
売上・利益の推移
同社は通期の売上高が1,000億円を超える大手メーカーですが、売上高や利益は第2、第4四半期に集中する傾向があります。第3四半期は例年の通り、売上高、営業利益ともに減少しています。中長期的には、半導体やEV関連の需要拡大が期待されるものの、短期的には厳しい事業環境が続いています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期末の総資産は1,265億21百万円で、前期末比8億円減少しています。主な変動は、受取手形・売掛金や契約資産が74億円減少した一方、棚卸資産が31億円、投資有価証券が28億円増加したことなどです。
負債の部
負債は604億34百万円と前期末比42億円減少しました。支払手形・買掛金が39億円減少したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は660億87百万円と前期末比34億円増加しました。その他有価証券評価差額金が19億円、利益剰余金が14億円それぞれ増加したことが主な要因です。
ROAとROE
同社のROAは4.1%、ROEは5.5%となっています。相対的に低い水準にありますが、前期末と比べROAは0.3ポイント、ROEは0.4ポイントそれぞれ改善しています。利益率の向上を図りつつ、資産効率の改善にも取り組んでいる模様です。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは60億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは21億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは34億円のマイナスとなっています。全体としてはキャッシュ残高が減少傾向にあるものの、経営基盤は健全に維持できている状況です。
配当の支払額
当期の1株当たり配当金は75円です。前年同期の50円から大幅に増加しており、利益配分の強化に取り組んでいます。同社は株主還元にも積極的で、安定的な配当政策を維持しています。
今後の展望
半導体関連の需要低迷が続く中、同社ではEV関連や航空機向けなどの他分野の拡大に注力しています。特に自動車向けの試験装置やロケット向け電装品などが好調な推移をみせています。中長期的には半導体市場の回復も期待でき、同社の業績にも好影響が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
シンフォニアテクノロジーの第3四半期決算は、売上高と利益の減少となりましたが、資産効率の改善や株主還元の強化などポジティブな面もみられました。中長期的には半導体やEV関連市場の拡大が追い風になると期待できます。同社の今後の動向にも注目が集まるでしょう。
シンフォニアテクノロジー株式会社の決算日や配当についてまとめました。
シンフォニアテクノロジー株式会社の決算日は3月31日で、2023年度は12月31日に第3四半期決算を行いました。同社の1株当たりの配当金は当期75円と前期比50%増と、株主還元も強化しています。半導体関連の需要低迷が課題ですが、EV関連や航空宇宙分野の伸長に期待がかかっています。