PHCホールディングス株式会社は、医療機器関連の製品の製造・販売や各種サービスを提供する優良企業です。この度、同社が発表した直近の四半期決算報告書には、幾つかの注目すべき点が見られましたので、分かりやすくご紹介いたします。
企業情報
企業名: PHCホールディングス株式会社
証券コード: 65230
決算期: 2023年3月31日
PHCホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
PHCホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。また、決算発表の時期は通常5月下旬頃となっています。
主な事業
PHCホールディングス株式会社は、主に糖尿病マネジメント事業、ヘルスケアソリューション事業、診断・ライフサイエンス事業の3つのセグメントに分かれており、医療機器の製造・販売やサービス提供を行っています。特に、血糖値測定システムや持続血糖値測定機などの糖尿病関連製品が中核事業となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上収益が256,683百万円と前年同期に比べ3.2%減少しました。一方、営業損失は5,128百万円と赤字となりました。利益率も低下しており、課題が残されている状況です。
売上・利益の推移
この1年間の売上高は概ね256,000百万円前後で推移しています。一方、利益面では大きな変動がみられ、前年同期は営業利益21,429百万円だったのに対し、当期は営業損失5,128百万円と大幅に悪化しています。収支管理の強化が必要とされています。
四半期連結貸借対照表について
PHCホールディングス株式会社の総資産は540,964百万円となっており、前期末から20,603百万円減少しています。これは主に現金及び現金同等物が減少したことによるものです。一方、負債合計は416,670百万円で、前期末から6,069百万円減少しました。
資産の部
同社の資産の特徴としては、のれんが200,225百万円と非常に大きな割合を占めていることが挙げられます。また、現金及び現金同等物が43,902百万円と手元流動性も確保されています。
負債の部
負債の主な内訳は、借入金が286,583百万円で、これは総負債の約7割を占めています。また、営業債務及びその他の債務が66,273百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は124,293百万円で、前期末から14,533百万円減少しています。この減少は主に親会社の所有者に帰属する四半期損失の計上によるものです。
ROAとROE
PHCホールディングス株式会社のROA(総資産利益率)は23.0%、ROE(自己資本利益率)は24.2%となっています。前期と比べると少し低下しているものの、依然として高い水準を維持しています。これは医療機器事業の高い収益性によるものと考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは28,541百万円の収入となり、前年同期比21,685百万円の増加となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは17,072百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは31,133百万円の支出となっています。全体としては現金及び現金同等物が17,030百万円減少しました。
配当の支払額
PHCホールディングス株式会社は、年2回の配当を実施しています。当第3四半期累計期間における配当金の総額は9,043百万円となっており、前年同期比増加しています。1株当たりの中間配当は36円と、安定した配当政策を維持しています。
今後の展望
PHCホールディングス株式会社は、現在事業構造改革に取り組んでおり、収益性の改善に向けた施策を展開しています。また、ヘルスケアITソリューション事業の強化や、M&Aを通じた事業基盤の拡大にも注力しています。これらの取り組みを通じて、企業価値の向上を目指しています。
編集部のまとめ
PHCホールディングス株式会社は、医療機器業界のリーディングカンパニーとして高い収益性を誇ってきましたが、最近の業績は厳しい状況にあります。しかし、事業構造改革や新規事業への取り組みなど、企業価値の向上に向けた施策を着実に進めていることが分かりました。今後の業績回復に期待が寄せられます。
PHCホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
PHCホールディングス株式会社の決算日は3月31日、決算発表時期は5月下旬頃です。また、同社は年2回の配当を実施しており、当期の配当金総額は9,043百万円でした。今後の業績改善と企業価値の向上に期待がかかっています。