株式会社旅工房の決算が公表されました。国内外の渡航の需要が緩やかに回復しており、同社の業績も回復傾向にあります。コスト削減や海外旅行商品の強化など、さまざまな対策を講じた成果が表れつつあるようですね。今後の更なる業績回復に期待が持てる内容となっています。
企業情報
企業名: 株式会社旅工房
証券コード: 65480
決算期: 2023年4月1日から2024年6月30日までの15ヶ月間
株式会社旅工房の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社旅工房は、2023年10月26日に開催された臨時株主総会の決議により、決算期を毎年3月31日から毎年6月30日に変更しました。そのため、当連結会計年度は2023年4月1日から2024年6月30日までの15ヶ月間となっております。
主な事業
株式会社旅工房は旅行業を主力事業として展開しています。個人旅行事業と法人旅行事業を中心に、国内外の旅行商品の企画・販売を行っています。特に海外旅行商品の取り扱いが強みで、欧州やアメリカ、東南アジアなどの人気エリアを中心に事業を展開しています。新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた同社ですが、徐々に旅行需要の回復が見られ、業績改善に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第4四半期連結累計期間の業績は、売上高が2,773,950千円となりました。一方で、営業損失が246,547千円、経常損失が288,589千円、親会社株主に帰属する四半期純損失が248,966千円と、赤字決算となっています。しかし、前年同期と比べ損失幅は縮小しており、業績は徐々に回復の兆しを見せています。
売上・利益の推移
新型コロナウイルス感染症の影響で、前連結会計年度は大幅な減収減益となりましたが、当期は売上高が前年同期比で増加しています。また、経常損失と親会社株主に帰属する四半期純損失も縮小しており、徐々に業績が回復傾向にあるといえます。海外旅行需要の取り込みや、コスト削減策などが効果を上げつつあるようです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社旅工房の四半期連結貸借対照表を見ると、資産の部では現金及び預金が大きく増加しています。一方で、負債の部では短期借入金が大幅に減少しており、財務体質の改善が進んでいます。また、株式の発行による資本増強も行われ、純資産が大幅に増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が前連結会計年度末比1,684,313千円増加し、2,512,222千円となっています。一方で、売掛金や旅行前払金などが減少しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が前連結会計年度末比1,799,000千円減少し、買掛金が21,646千円増加、旅行前受金が121,832千円増加するなど、資金繰りの改善がみられます。
純資産の部
純資産の部では、資本金と資本剰余金が3,358,367千円、3,268,367千円と大幅に増加しました。これは、第三者割当による新株式発行で3,000,000千円を調達したことが主な要因です。自己資本比率も65.8%と高水準となっています。
ROAとROE
ROAとROEについては、当期は赤字決算となったため、両指標ともマイナスの値となっています。ただし、前期と比べると大幅に改善しており、今後の業績回復に期待が持てます。ROAとROEの向上には、引き続き収益性の改善に取り組むことが重要です。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス87,660千円となりました。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローは1,782,198千円の収入となっています。これは、新株予約権の行使による株式の発行や第三者割当増資による資金調達が行われたことが主な要因です。全体としては、現金及び現金同等物が1,687,313千円増加しており、財務基盤の強化が進んでいます。
配当の支払額
当期は無配となっています。また、前期も無配でしたので、株式会社旅工房は2期連続で配当を行っていません。業績回復に向けた取り組みに注力しているため、当面の間は配当の実施は難しい状況にあるようです。
今後の展望
株式会社旅工房は、海外旅行市場の回復を見据えた収益確保の準備を進めています。人員の採用や広告宣伝費の投入を拡大し、海外旅行需要の取り込みを強化することで、業績の改善を目指しています。また、徹底的なコスト削減にも取り組んでおり、収益性の向上にも注力しています。これらの施策により、同社は早期の黒字化と配当再開を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社旅工房の業績は、新型コロナウイルス感染症の影響から徐々に回復傾向にあります。海外旅行需要の取り込みや、コスト削減など、さまざまな対策が功を奏しつつあるようです。また、株式発行による資金調達も実現しており、財務基盤も強化されています。今後の更なる業績向上に期待が高まるところです。
株式会社旅工房の決算日や配当についてまとめました。
株式会社旅工房は、2023年10月に開催された臨時株主総会の決議により、決算期を毎年3月31日から毎年6月30日に変更しました。当期は15ヶ月間の決算となっています。また、同社は2期連続で配当を行っていませんが、業績回復に注力しているため、当面の間は配当の実施は難しいと考えられます。今後の動向に注目していきたいと思います。