アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の決算が発表されました。過去の業績不振からの脱却に向けて取り組んできた施策が効果を発揮し、売上が前年同期比で21.7%増と上昇傾向にあります。また、コスト削減も進んでおり、損失幅も縮小するなど、収益性の改善に向けた取り組みが着実に進展してきています。今後もアンバサダープログラムの拡販や新機能の開発、パートナー企業との連携強化など、さらなる収益力の向上に努めていく方針です。注目すべきは、資本政策による財務基盤の安定化に向けた取り組みも継続しており、企業の成長に向けた布石が着実に打たれています。今後の業績推移に期待がかかっています。
企業情報
企業名: アジャイルメディア・ネットワーク株式会社
証券コード: 65730
決算期: 2024年3月期
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の決算日は12月31日です。第1四半期決算は2024年3月31日に行われています。
主な事業
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社は、ファンによるビジネス貢献を支援する「アンバサダープログラム」を主力事業としています。企業の製品やサービスに共感したファンが自発的に企業を支援する仕組みを提供し、企業の顧客開拓や販促活動を支援しています。また、SNSを活用した企業の広告・プロモーション施策の立案・運用支援なども行っています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の売上高は89,022千円と前年同期比で21.7%増となりました。一方で、営業損失は86,619千円、経常損失は86,936千円、親会社株主に帰属する四半期純損失は92,609千円と、依然として損失を計上しています。利益率は現時点では低い水準にありますが、今後のさらなる収益力の向上に期待が寄せられています。
売上・利益の推移
過去2年間の業績をみると、売上高は2023年3月期:73,168千円、2024年3月期第1四半期:89,022千円と徐々に改善傾向にありますが、依然として営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上し続けています。しかし、前述の通り、収益力の向上に向けた様々な施策に取り組んでおり、今後の業績回復に期待が高まっています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期連結会計期間末の総資産は279,688千円と、前連結会計年度末から69,586千円減少しました。主な内訳は、流動資産の減少70,877千円と固定資産の増加1,290千円です。一方、負債合計は237,486千円となり、前連結会計年度末から6,389千円増加しました。純資産は42,201千円と、前連結会計年度末から69,194千円減少しています。
資産の部
流動資産は232,688千円と前連結会計年度末から70,877千円減少しました。これは主に現金預金の減少96,671千円、原材料の増加29,419千円によるものです。固定資産は47,000千円と前連結会計年度末から1,290千円増加しました。
負債の部
流動負債は106,128千円と前連結会計年度末から6,573千円増加しました。これは主に買掛金の増加9,648千円、未払金の増加8,045千円等によるものです。固定負債は131,358千円と前連結会計年度末から6,966千円減少しました。
純資産の部
純資産は42,201千円と前連結会計年度末から69,194千円減少しました。これは資本金、資本剰余金が減資等により減少したことによるものです。
ROAとROE
当第1四半期連結累計期間におけるROA(総資産利益率)は-31.17%、ROE(自己資本利益率)は-219.32%と、依然として低い水準にあります。これは、過去からの損失の累積により自己資本が低下していることが主な要因です。今後の収益力向上と財務基盤の強化が課題となっています。
キャッシュフロー
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書の作成を省略しているため詳細は不明です。しかし、現金及び現金同等物の期末残高は96,671千円減少しており、依然として厳しい資金繰りの状況にあると推察されます。今後の事業拡大や投資のためにも、キャッシュ・フローの改善が重要な経営課題となっています。
配当の支払額
当第1四半期連結累計期間において、配当金の支払いは行われていません。継続的な損失の計上により、当面の間の配当実施は難しい状況にあると考えられます。今後の業績回復と財務体質の改善を待って、株主還元策の検討が期待されます。
今後の展望
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社は、アンバサダープログラムの強化やSNS広告・プロモーション支援事業の拡大など、収益力の向上に努めています。また、資本政策による財務基盤の安定化にも取り組んでおり、事業拡大に向けた成長投資や安定的な事業運営を目指しています。今後の業績の推移に注目が集まっています。
編集部のまとめ
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社は、過去の業績不振から脱却し、収益力の向上に向けて様々な施策に取り組んできました。第1四半期の業績は徐々に改善傾向にあるものの、依然として損失を計上しており、財務基盤の強化が課題です。今後はアンバサダープログラムの拡販、システム機能の強化、パートナー企業との連携強化などに注力し、収益性の向上と財務体質の改善を目指していくことが期待されます。株主還元についても、業績の回復次第で検討される可能性があります。引き続き同社の動向に注目していく必要があるでしょう。
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の決算日や配当についてまとめました。
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の決算日は12月31日で、第1四半期決算は2024年3月31日に行われています。当期の第1四半期決算では、収益性の改善に向けた取り組みが進展したものの、依然として損失を計上しており、財務基盤の強化が課題となっています。配当については、継続的な損失計上から当面の間の実施は難しい状況にあると考えられます。今後の業績回復と財務体質の改善に期待が寄せられています。