エブレン株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。同社はコンピューターシステムなどの産業用電子機器の開発・製造・販売を手掛ける企業で、特に半導体製造装置関連製品の販売が大きな柱となっています。
企業情報
企業名: エブレン株式会社
証券コード: E35555
決算期: 3月期
エブレン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
エブレン株式会社の決算日は3月31日です。第4四半期を含む通期決算は2024年5月頃に発表される予定となっています。
主な事業
エブレン株式会社は、主に産業用電子機器及び工業用コンピューターの設計・製造・販売を行っている企業です。半導体製造装置向け製品が同社の主力事業となっており、そのほかにも通信・放送、交通関連、電子応用などの分野に製品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は3,082百万円と前年同期比で2.2%減となりました。一方、営業利益は409百万円と前年同期比で14.9%減となりました。これは主に半導体市場の低迷による影響が大きかったためです。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は4,258百万円、3,152百万円、3,082百万円と推移しています。利益面では、経常利益は475百万円、411百万円と減少傾向にあります。半導体関連の売上が大きな部分を占める同社にとって、この市場の動向が業績に大きな影響を与えていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は5,606百万円で、前期末比2百万円の増加となりました。負債は1,150百万円と前期末比256百万円の減少、純資産は4,455百万円と前期末比258百万円の増加となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,111百万円と前期末比189百万円の増加、一方で原材料及び貯蔵品が862百万円と156百万円の減少となりました。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が521百万円と前期末比220百万円の減少、未払法人税等が14百万円と120百万円の減少となりました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が4,116百万円と前期末比234百万円の増加となりました。自己資本比率は79.5%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期の7.8%から当期は7.3%に、ROEも前期の10.4%から当期は6.2%と低下しています。これは売上高や利益の減少により収益性が低下したことが主な要因です。今後の業績回復が課題となっています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは316百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは22百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは8百万円の減少となっています。全体としては189百万円の増加となっており、財務基盤は堅固です。
配当の支払額
当期の1株当たり配当金は27円で、前期の22円から増加しています。これにより、当期の配当性向は14.8%となっています。株主還元も積極的に行われている企業といえます。
今後の展望
エブレン株式会社は、AI半導体や車載半導体市場の成長に着目しており、これらの分野での新規受注獲得に向けた取り組みを強化していきます。また、生産拠点の分散化にも注力し、グローバルな事業展開を加速させる方針です。半導体市場の回復に合わせて、業績の向上が期待されています。
編集部のまとめ
エブレン株式会社は、中核事業である半導体製造装置関連製品の売上減少により、当第3四半期の業績は前年同期比で減収減益となりましたが、財務体質は健全です。AI半導体や車載半導体といった成長市場での受注拡大に期待がかかっています。今後の業績回復に注目が集まるでしょう。
エブレン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
エブレン株式会社の決算日は3月31日で、第4四半期決算は2024年5月頃に発表される予定です。配当金は1株当たり27円と前期から増加しており、株主への還元も積極的に行われています。