愛知電機株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告が発表されました。同社は電力機器と回転機の2つの事業を展開しており、前期に引き続き堅調な業績を残しています。半導体不足の影響が続く中でも、自社の技術力でタイムリーに新製品を投入し、お客様のニーズにしっかり応えています。強固な収益基盤を背景に、株主還元にも力を入れており、株主の皆様にも喜ばれる決算となりました。
企業情報
企業名: 愛知電機株式会社
証券コード: 66230
決算期: 2023年3月期
愛知電機株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
愛知電機株式会社の決算期は3月期です。第3四半期の決算は2023年12月31日が基準日となっています。
主な事業
愛知電機株式会社は電力機器事業と回転機事業の2つの事業セグメントを展開しています。電力機器事業では変圧器や制御機器、電力システムなどを手がけ、回転機事業では車載空調圧縮機用モータや建物空調圧縮機用モータなどを製造しています。幅広い産業分野に製品を供給し、主力事業を支える強固な収益基盤を築いています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期連結累計期間の売上高は827億円と前年同期比3.7%の減収となりました。一方、営業利益は54億円と19.2%の減益ながら、6.6%の営業利益率を確保しています。増加要因としては電力機器事業の好調さが挙げられ、回転機事業の減収を補填しています。
売上・利益の推移
直近3年間の業績をみると、売上高は800億円台後半で推移しています。一方、経常利益は2022年3月期に59億円を記録した後、2023年3月期は64億円と着実に増益を続けています。これは収益力の向上によるものと評価できます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の資産合計は1,316億円で、前期末比83億円の増加となりました。負債合計は584億円で35億円の増加、純資産合計は732億円で47億円の増加となっています。自己資本比率は54.4%と健全な財務基盤を維持しています。
資産の部
流動資産は874億円と前期末比28億円増加しました。現金及び預金が増加した一方、受取債権が減少したことが主な要因です。固定資産は442億円と55億円増加しており、有形固定資産の増加が主な理由です。
負債の部
流動負債は411億円と16億円増加しました。支払債務の減少がある一方で、電子記録債務や設備未払金が増加したことが主因です。固定負債は172億円と19億円増加し、長期借入金の増加が主な要因となっています。
純資産の部
純資産合計は732億円と前期末比47億円増加しました。利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の増加などにより、自己資本比率は54.4%を維持しています。
ROAとROE
当期のROAは4.9%、ROEは6.6%とそれぞれ前期実績を上回っています。ROAの上昇は資産効率の改善により、ROEの上昇は自己資本の効率的な活用により実現したものと評価できます。引き続き収益力と資本効率の向上に努めていく方針です。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・インが81億円、投資活動によるキャッシュ・アウトが57億円、財務活動によるキャッシュ・アウトが39億円となりました。現金及び現金同等物の当第3四半期末残高は273億円と、手元流動性を確保しつつ、設備投資やM&Aなど成長投資にも取り組んでいます。
配当の支払額
当期の配当につきましては、期末配当80円、中間配当80円の年間配当160円を予定しています。前期に比べ20円増配となっており、配当性向は33.8%となっています。株主還元の拡充にも力を入れており、株主の皆様にも喜ばれる決算となりました。
今後の展望
愛知電機株式会社は2023年3月期を最終年度とする中期経営計画に取り組んでおり、売上高1,000億円、経常利益60億円、ROA6.0%の目標達成に向けて着実に進捗しています。電力機器事業では次世代デジタル制御製品や水力発電システムなどの新製品・新事業の創出に注力し、回転機事業では成長分野である車載空調圧縮機用モータやプリント配線板の生産能力増強に取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、持続的な成長を目指します。
編集部のまとめ
愛知電機株式会社は電力機器事業と回転機事業の2つの柱を持つ企業で、第3四半期決算では売上高と利益が微減ながら、電力機器事業が堅調に推移し収益力を維持しています。設備投資にも積極的に取り組むなど、持続的な成長に向けた基盤づくりにも注力しています。また、株主還元の拡充も行っており、株主の皆様から高い評価を得られる決算となりました。
愛知電機株式会社の決算日や配当についてまとめました。
愛知電機株式会社の決算期は3月期で、第3四半期の決算基準日は2023年12月31日でした。また、年間配当は160円を予定しており、株主還元の拡充にも注力しています。企業の技術力を活かした新製品・新事業の創出や生産能力の増強など、持続的な成長に向けた取り組みに期待が持てる決算でした。