IDEC株式会社の決算内容を分析しましょう!IDEC株式会社は、産業用制御機器やIoTデバイスなどの製造・販売を行う大手企業です。直近の決算では、減収減益となりました。ただし、欧州市場での制御用操作スイッチなどの売上が好調だったことや、円安の影響もあり、展望は明るいと言えるでしょう。
企業情報
企業名: IDEC株式会社
証券コード: E01951
決算期: 3月31日
IDEC株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
IDEC株式会社の決算期は3月31日です。つまり、1年間の会計年度は毎年4月1日から翌年3月31日までとなります。決算発表は、この決算期末から約2ヶ月後の5月中旬に行われます。
主な事業
IDEC株式会社の主な事業は、産業用制御機器やIoTデバイスの製造・販売です。具体的には、ファクトリーオートメーションシステムに使用される各種スイッチ、表示器、制御ユニットなどの製品開発・生産を行っています。また、産業用ロボットやFA機器のほか、セーフティコンポーネントなどの製造も手がけています。国内外の主要製造業顧客を中心に事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
IDEC株式会社の直近の決算では、売上高が543億4,100万円、営業利益が46億5,000万円となりました。前年同期と比べ、15.2%の減収と59.3%の減益となる厳しい決算となりました。利益率でみると、営業利益率は8.6%となり、前年同期の17.8%から大幅に低下しています。
売上・利益の推移
IDEC株式会社の売上高は、前期から15.2%減となりました。これは、国内外の景気減速による需要の低迷が影響しています。利益面でも、営業利益が前期比59.3%減と大幅な減益となりました。円安の影響による販管費の増加や減収の影響が大きくのしかかりました。
四半期連結貸借対照表について
IDEC株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1,073億8,000万円となっています。前期末より31億4,400万円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が178億9,000万円、棚卸資産が225億4,400万円となっています。また、無形固定資産が大幅に増加し、249億円となりました。
負債の部
負債の部では、借入金が132億6,500万円と前期末から増加しています。一方で、仕入債務が31億5,100万円と減少しました。
純資産の部
純資産の部は、627億1,600万円と前期末から39億2,000万円増加しています。この増加の主な要因は、為替換算調整勘定の増加によるものです。
ROAとROE
IDEC株式会社のROA(総資産利益率)は、前期が10.9%、今期は4.3%と大幅に低下しました。これは、営業利益の減少による収益性の悪化が影響しています。一方、ROE(自己資本利益率)は、前期が13.6%、今期は5.5%と、こちらも大幅に低下しています。自己資本の効率性が低下したことが背景にあります。
キャッシュフロー
IDEC株式会社のキャッシュフロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュフローは36億9,000万円の収入となりましたが、投資活動によるキャッシュフローは38億1,000万円の支出となっています。設備投資などに資金が投下されたことが要因です。また、財務活動によるキャッシュフローは14億2,000万円の支出となり、借入の増加があったものの、配当金の支払いがあったことが影響しています。
配当の支払額
IDEC株式会社の配当金は、1株当たり130円となりました。前期から5円減少しています。ただし、今期の減収減益の影響から、配当性向は48.3%と前期の37.4%から上昇しています。株主還元に一定の配慮がなされているといえるでしょう。
今後の展望
IDEC株式会社は、中期経営計画の2年目を迎えており、新製品の投入やグローバル生産体制の最適化など、さらなる成長に向けた取り組みを推進しています。景気の不透明感が続くものの、欧州市場や中国市場での製品の競争力強化が期待されます。また、ロボットやIoT関連の事業拡大にも注力しており、中長期的な業績の回復が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
IDEC株式会社は、産業機器分野での大手企業です。直近の決算では、経済減速の影響で減収減益となりましたが、中長期的には新製品投入やグローバル化の進展などで業績の回復が期待できます。また、株主還元も一定の水準が維持されており、投資家の関心も高いといえるでしょう。IDEC株式会社の今後の動向にも注目が集まりそうです。
IDEC株式会社の決算日や配当についてまとめました。
IDEC株式会社の決算期は3月31日で、決算発表は5月中旬に行われます。今期の配当金は1株当たり130円で、前期から5円減少しましたが、配当性向は48.3%と一定の水準が維持されています。今後の業績回復に期待が寄せられる企業といえるでしょう。