株式会社MCJの直近の決算報告書が公開されたようですね。上場企業の決算報告は経済全体の動向を知るうえでとても重要です。今回の決算報告を見ると、売上は減少しているものの各利益は増益となり過去最高を更新しているようです。競争の激しいパソコン市場の中、MCJグループはコロナ禍の影響も乗り越え、しっかりと収益を確保できていると評価できるでしょう。
企業情報
企業名: 株式会社MCJ
証券コード: E02090
決算期: 3月期
株式会社MCJの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社MCJの決算は3月31日が期末日となっています。四半期決算は6月、9月、12月の各末日です。業績の公表は、通期決算は翌年6月頃、四半期決算は翌月の2月、5月、11月頃に行われます。
主な事業
株式会社MCJはパソコンの製造・販売を中心とした事業を展開しています。国内外でパソコン本体の製造・販売のほか、欧州を中心にiiyamaブランドのディスプレイ販売事業も手掛けています。また、複合カフェ店舗や24時間フィットネスジムの運営など、総合エンターテインメント事業にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
今期(2023年3月期第3四半期)の売上高は134,740百万円と前年同期比4.9%減少しましたが、営業利益は13,081百万円と23.7%増加、経常利益は13,249百万円と27.3%増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は9,632百万円と32.2%と大幅な増益となりました。売上高は減少したものの、利益率の向上により高収益を維持できている状況です。
売上・利益の推移
MCJグループの売上高は2022年3月期に191,076百万円となり、前期比4.8%の増収となりました。利益面では、営業利益が10,404百万円、経常利益が10,029百万円、当期純利益が9,603百万円とそれぞれ増益となりました。今期第3四半期では売上は減少したものの、各利益が過去最高を更新しており、収益性の向上が進んでいます。
四半期連結貸借対照表について
MCJグループの財務状況を示す四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が126,023百万円と前期末から23,827百万円増加しています。これは主に現金及び預金や棚卸資産の増加によるものです。一方、負債合計は47,351百万円と前期末から13,457百万円増加しており、買掛金や借入金が増加しています。純資産は78,672百万円と前期末から10,370百万円増加し、自己資本比率は61.4%となっています。
資産の部
流動資産は112,205百万円と前期末から22,607百万円増加しています。現金及び預金が50,166百万円、棚卸資産が36,341百万円となっています。固定資産は13,817百万円と前期末から1,220百万円増加しています。
負債の部
流動負債は39,341百万円と前期末から10,161百万円増加しています。買掛金が13,059百万円、短期借入金が14,502百万円となっています。固定負債は8,009百万円と前期末から3,296百万円増加しています。
純資産の部
株主資本は70,897百万円と前期末から6,373百万円増加しています。利益剰余金が58,374百万円と増加しています。その他の包括利益累計額は6,466百万円と前期末から3,770百万円増加しています。
ROAとROE
MCJグループの収益性を示す指標であるROA(総資産経常利益率)は前期の9.8%から当期第3四半期では10.5%に上昇しています。また、ROE(自己資本当期純利益率)も前期の14.1%から12.2%となっており、引き続き高い収益性を維持しています。これはコスト管理の強化や成長分野への投資などにより、利益率の向上が進んでいるためと考えられます。
キャッシュフロー
MCJグループのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは11,163百万円の収入超過となりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは2,699百万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローは1,468百万円の支出超過となりました。全体としては現金及び現金同等物が9,023百万円増加しており、安定した財務基盤を維持できている状況です。
配当の支払額
MCJグループは株主還元を重視しており、直近の配当実績は以下の通りです。2022年3月期の年間配当金は33円、2023年3月期の中間配当金は33円となっています。今後も安定的な配当を継続していく方針のようです。
今後の展望
MCJグループは中長期的な成長を目指し、事業ポートフォリオの最適化や収益力の向上に注力していきます。パソコン事業では、需要変化に合わせた製品ラインアップの拡充や、コスト競争力の強化に取り組みます。また、総合エンターテインメント事業では、地域に密着した店舗展開やサービスの差別化を進め、事業基盤の強化を図ります。こうした施策により、収益性の向上と安定した経営基盤の構築を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社MCJの決算報告から、同社はパソコンの製造・販売を核とした事業で堅調な収益を確保できていることが分かりました。売上は減少したものの、各利益が過去最高を更新するなど、コスト管理や事業構造改革の成果が表れています。今後も成長分野への投資やポートフォリオの最適化により、さらなる収益力の向上が期待できそうです。株主還元面でも安定配当を継続しており、投資家からも高い評価を得られるでしょう。
株式会社MCJの決算日や配当についてまとめました。
株式会社MCJの決算日は3月31日で、年間2回の配当(中間配当、期末配当)を行っています。2023年3月期の配当金は中間配当が1株33円、期末配当も33円を予定しており、年間配当金としては66円となる見込みです。今後も安定した配当政策を継続していく方針のようで、株主還元に積極的な企業といえます。