株式会社ズームの2024年第1四半期決算が発表されました。音楽用電子機器の大手企業であるズームは、前年同期に比べて売上高は4.5%増加し、経常利益も78.6%増加と好調な業績を収めました。
財務状況も健全で、自己資本比率は35.4%と安定しています。キャッシュフローについても、営業・投資・財務の各活動において良好な数値を示しています。
企業情報
企業名: 株式会社ズーム
証券コード: E33025
決算期: 12月期
株式会社ズームの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社ズームの決算日は12月31日です。 第1四半期の決算発表は2024年5月15日に行われました。
主な事業
株式会社ズームは、音楽用電子機器の開発・製造・販売を主要事業としています。ハンディオーディオレコーダー、デジタルミキサー、マルチエフェクター、プロフェッショナルフィールドレコーダーなど、音楽家や動画クリエイターに人気の製品を幅広く手がけています。
また、自社ブランド商品に加えて、輸入雑貨ブランドの販売も行っています。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は、売上高3,978,029千円、営業利益55,121千円、経常利益32,682千円と、前年同期に比べ増収増益となっています。
売上高営業利益率は1.4%、売上高経常利益率は0.8%と、利益率も改善傾向にあります。
売上・利益の推移
ズームの直近の業績推移を見ると、売上高は前年同期比4.5%増加しており、経常利益も78.6%増加しています。
製品カテゴリー別では、ハンディオーディオレコーダーやマイクロフォンなどの売上が好調に推移しています。一方、デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーやマルチエフェクターなどは前年同期に比べやや減少しています。
四半期連結貸借対照表について
ズームの2024年3月末時点の総資産は19,233,851千円で、前期末比0.1%減少しています。
主な変動は、現金及び預金が537,358千円増加した一方で、受取手形及び売掛金が528,179千円減少したことによるものです。
資産の部
流動資産は13,646,739千円で、前期末比0.5%減少しています。現金及び預金の増加があったものの、受取手形及び売掛金の減少などにより、全体としては減少しました。
固定資産は5,587,112千円で、前期末比0.9%増加しています。のれんなどの無形固定資産が増加したことが主な要因です。
負債の部
負債合計は11,047,518千円で、前期末比2.6%減少しています。短期借入金が増加したものの、買掛金や未払金、長期借入金が減少したことが主因です。
純資産の部
純資産は8,186,332千円で、前期末比3.3%増加しています。非支配株主持分が増加したほか、為替換算調整勘定の増加により、自己資本比率は35.4%となりました。
ROAとROE
ズームのROA(総資産経常利益率)は0.2%と低い水準にありますが、前年同期と比べ0.1ポイント改善しました。
一方、ROE(自己資本当期純利益率)は前年同期の△1.1%から△1.0%に改善しており、収益性の向上が見られます。今後の更なる経営効率化と企業価値向上が期待されます。
キャッシュフロー
ズームのキャッシュフローは良好な状況にあります。営業活動によるキャッシュ・フローは202,870千円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローは101,930千円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは394,614千円の収入となっています。
全体として537,358千円の現金及び預金の増加となり、良好な財務基盤を維持しています。
配当の支払額
ズームは前期(2023年12月期)に1株当たり50円の期末配当を実施しました。当期(2024年12月期)の第1四半期においては、1株当たり30円の中間配当を支払っています。
株主還元に積極的な企業姿勢がうかがえます。
今後の展望
ズームは、新型コロナ後の需要変化に対応すべく、製品ラインナップの拡充や新技術の開発、海外市場の開拓など、積極的な事業展開を計画しています。
特に、オンライン配信やリモート収録需要の取り込み、AI搭載製品の開発、中国市場の開拓などに注力し、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社ズームは、業績が好調に推移しており、財務基盤も健全な状態にあります。
新製品の投入や海外市場の開拓、オンラインニーズへの対応など、中長期的な成長戦略も整っているため、今後の更なる飛躍が期待されます。
配当の実施など、株主還元にも努めており、投資家の関心も高まっていくと考えられます。
株式会社ズームの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ズームの決算日は12月31日で、第1四半期の決算発表は2024年5月15日に行われました。
また、前期は1株当たり50円の期末配当を実施し、当期第1四半期では1株当たり30円の中間配当を行っています。株主還元に積極的な企業姿勢が窺えます。
今後も業績拡大と企業価値向上に期待が高まる銘柄といえるでしょう。
