株式会社ワコムの最新の決算報告をご紹介します。当第3四半期の売上高は89,151,482千円、前年同期比6.1%の増加となりました。経常利益は6,655,931千円、前年同期比37.2%の大幅な伸びを示しています。ワコムは、クリエイター向けのペン入力デバイスや、スマートデバイス向けのテクノロジーソリューションを展開する企業です。今期は、XR、AI、セキュリティ、教育といった成長分野に注力し、事業構造の変革を進めています。今後の業績にも期待が高まります。
企業情報
企業名: 株式会社ワコム
証券コード: E02059
決算期: 3月31日
株式会社ワコムの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ワコムは、3月31日を決算日としています。第3四半期(10月1日~12月31日)の四半期報告書の提出期限は、2024年2月9日となっています。
主な事業
株式会社ワコムは、クリエイター向けのデジタルペン入力デバイス「Wacom Cintiq」や「Wacom Intuos」、スマートデバイス向けのタッチパネル関連テクノロジーなどを手掛けています。企業、教育現場、クリエイター向けに、ペンによる入力や操作性の高い製品・サービスを提供しています。また、自社製品だけでなく、OEM・ODMでの技術供給にも注力しており、幅広い顧客層に製品を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は89,151,482千円と前年同期比6.1%増、経常利益は6,655,931千円と前年同期比37.2%の大幅増加となりました。為替変動の影響もあり、増収増益となっています。また、営業利益率は5.9%と健全な水準を維持しています。
売上・利益の推移
ワコムは、ここ数期業績が安定的に推移しています。売上高は2023年3月期で112,729,503千円、経常利益は2,867,878千円でした。コロナ禍でも需要が堅調に推移し、足元では為替の影響も後押しして業績は好調に推移しています。今後も安定した収益基盤を維持できると期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の資産合計は85,561,164千円となり、前期末から10,282,392千円増加しています。主な増加要因は、売掛金の増加5,926,977千円と現金及び預金の増加5,528,901千円です。
資産の部
資産の部では、流動資産が70,206,983千円と大半を占めています。流動資産の主な内訳は、現金及び預金、売掛金、棚卸資産などです。一方、固定資産は15,354,181千円と、全体の18%程度となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が36,060,487千円、固定負債が9,868,974千円となっています。流動負債の主な内訳は、買掛金、短期借入金、未払法人税などです。
純資産の部
純資産の部は、39,631,703千円となっています。自己資本比率は46.3%と、健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ワコムのROAは6.1%、ROEは13.2%と、いずれも良好な水準にあります。過去数期で見ると、ROAは4-6%台、ROEは10-16%台で推移しており、収益性と資本効率性は安定しています。今後も積極的な事業投資と効率的な資本政策により、これらの指標の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期の営業CF は7,960,733千円の収入、投資CFは1,619,469千円の支出、財務CFは2,063,500千円の支出となっています。営業活動によるキャッシュ・インが好調で、現金及び現金同等物の期末残高は25,544,419千円と、手元流動性が十分確保されています。
配当の支払額
ワコムは、年間配当金20円を実施しています。当第3四半期の配当金総額は3,124,752千円でした。今後も安定的な配当を継続していく方針で、株主還元にも注力しています。
今後の展望
ワコムは、中期的にはXR、AI、セキュリティ、教育分野での新たな事業開発と、既存事業の「事業構造変革」に取り組むとしています。新しい社会課題への対応とともに、生産性向上やコストダウンにも注力し、持続的な成長を目指します。さらに、キャッシュ創出力の強化と株主還元の拡充にも力を入れていく方針です。
編集部のまとめ
株式会社ワコムは、クリエイターや教育現場で幅広く活用されているデジタルペン入力デバイスなどを手掛ける企業です。当第3四半期は、売上高、経常利益ともに前年同期比で大幅な増加を果たしました。今後はXR、AI、セキュリティ、教育といった成長分野での新事業開発にも注力し、持続的な成長を目指していきます。安定した収益基盤と健全な財務体質を背景に、株主還元の拡充など、投資家の期待も高まると見られます。
株式会社ワコムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ワコムは3月31日を決算日とし、年間配当金20円を実施しています。直近の第3四半期では、売上高、経常利益ともに好調に推移し、手元流動性も十分に確保されています。今後も成長分野での事業開発と事業構造改革に取り組み、持続的な成長を目指すことが期待されます。