大同信号株式会社の2023年第3四半期の決算が発表されました。業績は回復傾向にあり、今後の成長が期待されます。売上高は前年同期比0.8%増の136億65百万円となりました。また、純損失は前年同期の純利益から大幅に減少し、3億21百万円の赤字となりました。
企業情報
企業名: 大同信号株式会社
証券コード: 67430
決算期: 2023年3月期
大同信号株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大同信号株式会社の決算日は3月31日で、通常4月頃に前期の決算報告を行います。今回の四半期報告は、2023年4月1日から12月31日までの第3四半期決算の内容です。
主な事業
大同信号株式会社は、鉄道信号装置および産業用機器の製造・販売を主な事業としています。鉄道信号分野では、自動列車制御装置(ATC)やシグナル、踏切装置などの製品を手がけており、国内の主要鉄道事業者に納入しています。また、産業用機器分野では、鉄道車両用自動すきま調整器や非接触耐熱IDシステムなどの製品を開発、販売しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が136億65百万円と前年同期比0.8%増加しました。しかし、利益面では営業利益が4億1百万円と前年同期比42.4%減少し、親会社株主に帰属する四半期純損失は3億21百万円の赤字となりました。利益率は低下傾向にありますが、第4四半期以降の業績回復が期待されます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は17%ほど増加しており、195億円の水準まで回復してきています。一方で、営業利益は10億円前後で推移しており、利益率が低下傾向にあります。今後の生産・販売体制の改善により、収益性の向上が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
大同信号の財務状況を示す四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が427億74百万円、負債が153億96百万円、純資産が273億78百万円となっています。前期末と比べ、資産は5億30百万円減少、負債は6億40百万円減少、純資産は1億10百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、受取手形・売掛金が34億49百万円減少しましたが、棚卸資産が15億16百万円増加しています。これは部材調達難に対応した在庫積み増しの影響と考えられます。
負債の部
負債の部では、短期借入金が10億円減少し、賞与引当金が4億77百万円減少しています。これにより、財務体質の改善が見られます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が4億99百万円減少しましたが、その他有価証券評価差額金が5億60百万円増加しています。自己資本比率は53.7%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は1.2%、ROE(自己資本当期純利益率)は-1.2%となっています。前期と比べROAは0.7ポイント、ROEは6.6ポイント低下しています。これは利益の減少により収益性が低下していることを示しています。今後の業績回復により、これらの指標の改善が望まれます。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、売上債権の回収が進んだことなどから、営業活動によるキャッシュ・フローは増加していると考えられます。一方で、設備投資などによる投資活動によるキャッシュ・フローは減少しているようです。財務の健全性は維持されていると評価できます。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間において、1株当たり10円の配当が支払われています。前期と同水準の配当を維持しており、株主還元に努めています。今後も安定的な配当の実施が期待されます。
今後の展望
大同信号は、2023年度を最終年度とする中期経営計画「PLAN2023」の取り組みを継続しています。国内市場の維持・拡大、時代のニーズに合った製品開発、コスト削減などに努めており、収益性の向上に向けた施策を展開しています。また、鉄道分野で培った技術を民生分野に応用するなど、新たな事業領域への展開にも積極的に取り組んでいます。今後の業績回復が期待されます。
編集部のまとめ
大同信号は鉄道信号装置や産業用機器の大手メーカーです。当第3四半期の業績は売上が増加したものの、利益面では減少しました。しかし、中期経営計画に沿った施策の実行により、収益性の改善が期待されます。また、財務体質は健全で、配当も安定して実施されています。今後の成長に注目が集まる企業と言えるでしょう。
大同信号株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大同信号株式会社は3月31日を決算日としており、通常4月頃に前期の決算報告を行っています。今回は2023年4月1日から12月31日までの第3四半期決算の内容でした。また、当第3四半期連結累計期間において、1株当たり10円の配当が支払われており、株主還元に努めています。今後も安定的な経営と成長が期待される企業です。