この度、パナソニックホールディングス株式会社の決算報告書を見てみましょう。同社は、テレビ・冷蔵庫などの家電製品から自動車関連部品、ロボット、再生可能エネルギー関連製品まで、幅広い事業を展開している総合エレクトロニクスメーカーです。今回の決算では、増収増益と好調な業績を収めています。
企業情報
企業名: パナソニックホールディングス株式会社
証券コード: E01772
決算期: 2023年3月期
パナソニックホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
パナソニックホールディングス株式会社の決算期は3月期です。具体的には、4月1日から翌年3月31日までの1年間が会計期間となっています。当社は、2024年2月9日に2023年12月期の第3四半期決算報告書を発表しました。
主な事業
パナソニックホールディングス株式会社は、くらし事業、オートモーティブ、コネクト、インダストリー、エナジーの5つの報告セグメントで事業を展開しています。具体的には、家電製品、車載システム、エレクトロニクス部品、再生可能エネルギーなど、幅広い分野で事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高6兆3,003億円(前年同期比1%増)、営業利益3,203億円(前年同期比37%増)、税引前利益3,688億円(前年同期比44%増)と、増収増益となりました。これは、価格改定や合理化の進捗、為替の影響、米国のインフレ抑制法に係る補助金の計上などによるものです。
売上・利益の推移
直近の業績を見ると、2022年3月期は、売上高8兆59億円、営業利益3,164億円でした。その後、2023年3月期は売上高8兆5,955億円、営業利益3,621億円と、ほぼ横ばいの推移でした。そして、当第3四半期(2023年4月~12月)は、上述の通り増収増益となっています。
四半期連結貸借対照表について
当社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産総額は8兆9,106億円と、前期末比8,511億円増加しています。これは主に、現金及び現金同等物、有形固定資産の増加や、為替変動の影響によるものです。一方、負債総額は4兆5,523億円で、前期末比2,827億円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が4兆848億円、非流動資産が4兆861億円となっています。流動資産には現金及び現金同等物1兆383億円、営業債権及び契約資産1兆2,642億円などが含まれます。また、非流動資産には有形固定資産1兆3,850億円、のれん及び無形資産1兆8,846億円などが含まれています。
負債の部
負債の部では、流動負債が1兆6,326億円、非流動負債が2兆9,196億円となっています。流動負債には営業債務1兆1,761億円、非流動負債には長期負債1兆3,255億円などが含まれています。
純資産の部
純資産の部では、親会社の所有者に帰属する持分が4兆1,802億円、非支配持分が1,781億円となっています。親会社の所有者に帰属する持分には、利益剰余金2兆9,308億円が含まれています。
ROAとROE
当社のROA(総資産利益率)は前期5.0%から当期5.7%へ上昇しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期8.3%から当期10.7%と大幅に改善しています。これは、営業利益の増加や、資産効率の改善などが寄与したためです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは5,983億円の増加となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは3,803億円の減少となっています。これは、設備投資の増加などによるものです。この結果、フリーキャッシュ・フローは2,180億円の収入となりました。
配当の支払額
当社は、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題の一つと位置付けています。当第3四半期連結累計期間の配当金は、中間配当1株当たり15円、期末配当1株当たり17.5円を実施しており、年間では1株当たり32.5円の配当を行う予定です。
今後の展望
パナソニックホールディングス株式会社は、「累積営業キャッシュ・フロー2兆円、ROE10%以上、累積営業利益1.5兆円」を中期経営指標に掲げています。そのため、引き続き競争力の徹底強化に取り組むとともに、車載電池事業を重点投資領域と位置付け、成長フェーズに向けた取り組みを進めていきます。また、事業ポートフォリオの見直しや入れ替えも視野に入れた経営を行っていく方針です。
編集部のまとめ
パナソニックホールディングス株式会社は、家電からエレクトロニクス、自動車部品、再生可能エネルギーなど、幅広い事業を展開している総合エレクトロニクスメーカーです。今回の決算では、増収増益と好調な業績を収めており、ROAやROEの改善など、財務状況も良好といえます。今後も、車載電池事業を中心に強化を図るとともに、事業ポートフォリオの見直しにも取り組んでいく方針で、持続的な成長を目指していくと考えられます。
パナソニックホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
パナソニックホールディングス株式会社の決算期は3月期で、4月1日から翌年3月31日までの1年間が会計期間となっています。また、当社は1株当たり年間32.5円の配当を実施する予定で、株主への利益還元にも注力しています。