株式会社鈴木の2023年度第3四半期決算報告書を分析しました。鈴木は長野県に本社を置く老舗企業で、金型、部品、機械器具などの製造を手がけています。売上高は201億5,200万円、前年同期比1.0%増と堅調な業績を更新しています。自動車関連部品が好調で、利益面でも24億2,200万円と高い水準を維持しました。今後はさらなる新市場開拓と技術開発に注力し、安定成長を目指していくようです。
企業情報
企業名: 株式会社鈴木
証券コード: 67850
決算期: 2023年7月1日から2024年6月30日
株式会社鈴木の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社鈴木の決算日は6月30日です。第3四半期決算は毎年5月15日に発表されます。
主な事業
株式会社鈴木は、金型、部品、機械器具の製造を主事業としています。金型事業では電子機器向けや自動車電装向けの金型を生産しています。部品事業では電子機器向けや自動車電装向けの部品を製造しており、機械器具事業では自動機器や医療器具の製造を手がけています。また、賃貸事業や売電事業なども行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は201億5,200万円、前年同期比1.0%増と堅調に推移しました。営業利益は23億2,000万円、経常利益は24億2,200万円と高水準を維持しています。利益率は営業利益率11.5%、経常利益率12.0%と優れた水準を保っています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は194億9,000万円、201億5,200万円、203億7,400万円と着実に増加してきました。利益面では、経常利益が24億2,600万円、24億2,200万円、25億3,500万円と高水準を維持しています。事業ポートフォリオの最適化や生産性向上により、安定した収益基盤を築いてきました。
四半期連結貸借対照表について
株式会社鈴木の最新の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は364億4,400万円で、前期末比20億1,500万円の増加となっています。負債合計は116億9,200万円、純資産合計は247億5,200万円となっています。自己資本比率は65.9%で、財務の健全性が高いことがわかります。
資産の部
流動資産が172億4,000万円、固定資産が192億3,000万円となっています。現金及び預金が59億8,000万円、受取手形及び売掛金が59億5,800万円と、資産の大部分を占めています。設備投資により有形固定資産も堅調に推移しています。
負債の部
流動負債は90億6,800万円、固定負債は26億2,400万円となっています。買掛金が51億6,900万円、短期借入金が10億2,200万円と、主な負債項目になっています。長期借入金は13億3,000万円と健全な水準を維持しています。
純資産の部
純資産合計は247億5,200万円となっており、自己資本比率も65.9%と高い水準を保っています。株主資本は230億7,800万円で、利益剰余金の積み上げにより着実に増加しています。
ROAとROE
ROAは前年同期の6.9%から6.6%に低下しましたが、ROEは前年同期の7.7%から7.4%とほぼ横ばいを維持しています。これは設備投資による固定資産の増加や、経常利益の微減などによる影響です。今後は新技術開発や新市場開拓に投資を行い、収益性の向上を目指していくと考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは22億3,900万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは11億7,300万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは3億3,600万円の支出となっています。設備投資や借入金返済に資金を振り向けつつ、安定的な営業キャッシュ・フローを確保できています。
配当の支払額
株式会社鈴木は年間配当金を30円(うち記念配当5円)と、前期より10円増額しました。2023年9月に支払われる予定で、対前期比50%増配となります。株主還元の強化を図っています。
今後の展望
株式会社鈴木は、新技術の開発や新市場の開拓に積極的に取り組み、持続的な成長を目指しています。既存の金型、部品、機械器具事業の強化に加え、成長分野への事業拡大を進めることで、収益力の向上と事業基盤の強化を図っていきます。また、生産効率化やコスト管理の徹底により、収益性の維持にも注力していく方針です。
編集部のまとめ
株式会社鈴木は長年培ってきた金型、部品、機械器具の製造技術を活かし、着実な成長を遂げています。当期の業績は堅調で、利益水準も高く、財務体質も健全です。今後は新市場開拓と技術革新に注力し、さらなる成長を目指していくことが期待できます。株主還元の強化も株主から高く評価されるでしょう。
株式会社鈴木の決算日や配当についてまとめました。
株式会社鈴木の決算日は6月30日で、第3四半期決算は毎年5月15日に発表されます。当期の年間配当金は1株当たり30円(うち記念配当5円)と、前期比50%増額となりました。株主還元の強化が注目されています。