ヒロセ電機株式会社の2023年度第3四半期決算報告をご紹介します。主要製品のコネクタを中心に、スマートフォンやクルマなど幅広い分野に提供している同社の業績は堅調に推移しています。
企業情報
企業名: ヒロセ電機株式会社
証券コード: 6806
決算期: 3月31日
ヒロセ電機株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ヒロセ電機の決算日は3月31日で、第3四半期の決算は2023年12月31日に行われています。決算発表は四半期ごとに行われ、通期の決算は毎年6月に発表されます。
主な事業
ヒロセ電機は、電子機器に必要不可欠なコネクタを中心に事業を展開しています。主力製品は、スマートフォン・タブレットなどの民生機器や、自動車、産業用機器向けの多極コネクタと、高周波信号を接続する同軸コネクタです。これらの製品は、通信機器、計測制御機器、医療機器など幅広い分野で使用されています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上収益は1,251億62百万円と前年同期比で12.0%減となりました。利益面では、営業利益が272億31百万円(同31.4%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が207億14百万円(同29.1%減)となりました。
売上・利益の推移
ここ数年の売上収益は1,800億円前後で推移しています。営業利益も好調で、450億円前後の水準を維持してきました。しかし、当第3四半期は世界的な需要低迷の影響を受け、売上・利益ともに減少しています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期末の資産合計は3,953億68百万円で、前期末比で59億89百万円減少しました。これは主に現金及び現金同等物、その他の金融資産の減少によるものです。
負債の部
負債合計は384億75百万円と前期末比で130億29百万円減少しました。これは営業債務及びその他の債務や未払法人所得税の減少によるものです。
純資産の部
純資産は3,568億93百万円と前期末比で70億40百万円増加しました。これは四半期利益の計上と為替換算調整などの影響によるものです。その結果、親会社所有者帰属持分比率は90.3%まで上昇しています。
ROAとROE
ヒロセ電機のROAは前期の8.8%から当期は5.1%に低下し、ROEも前期の10.0%から5.7%に低下しています。これは売上収益や利益が減少したことが主な要因です。今後の業績回復に期待が高まります。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは285億18百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは184億45百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは244億75百万円の減少となりました。この結果、当第3四半期末の現金及び現金同等物は753億44百万円となっています。
配当の支払額
ヒロセ電機の配当金は、年2回(中間期末、期末)の支払いとなっています。当第3四半期では、172億15百万円の配当金を支払っています。1株当たりの配当金は前年同期と同じく220円となっています。
今後の展望
ヒロセ電機は、主要市場である自動車や産業機器分野での需要回復に期待しつつ、新製品の開発や生産体制の強化に取り組むことで、業績の再成長を目指しています。半導体不足の影響も徐々に緩和される見通しで、通期の業績は前年並みの水準を維持できるとの見通しです。
編集部のまとめ
ヒロセ電機は、コネクタ製品を中心とした高付加価値事業で安定した収益基盤を持っています。当期の業績減少は一時的なものとみられ、今後は自動車市場の回復や新製品の販売拡大などで業績の改善が期待できます。精密製造技術を活かし、次世代の成長市場にも積極的に参入していく方針です。
ヒロセ電機株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ヒロセ電機の決算日は3月31日、配当は年2回(中間期末、期末)の支払いです。当第3四半期では1株当たり220円の配当を実施しました。今後も安定した配当が期待できる企業として注目されています。