大井電気株式会社の2023年12月期第3四半期決算について、企業の売上や利益の推移、資産や負債の状況など詳細をお伝えします。
企業情報
企業名: 大井電気株式会社
証券コード: E01859
決算期: 3月31日
大井電気株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大井電気株式会社は3月31日が決算日となっています。第3四半期の決算発表は2024年2月13日に行われました。
主な事業
大井電気株式会社は、情報通信機器の製造販売とネットワーク工事保守を主な事業としています。情報通信機器としては、電力スマートメーター向けの通信機器や、IoTデバイスなどを手掛けています。また工事保守部門では、通信インフラの構築やメンテナンスなどを行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は166億78百万円と前年同期比で18.1%増加しました。これは情報通信機器製造販売とネットワーク工事保守の両部門で増収となったことによります。一方で、営業損失は1億8百万円、経常損失は1億65百万円と、依然として赤字が続いています。
売上・利益の推移
大井電気の売上高は、第3四半期の時期が比較的低くなる傾向にあります。直近第3四半期では166億78百万円と前年同期比で増加しましたが、通期で見ると229億26百万円となっており、第4四半期の売上が多く寄与していることがわかります。一方で、利益面では第3四半期、第4四半期とも赤字が続いており、収益性の改善が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
大井電気の直近の四半期連結貸借対照表を見ると、資産の部で仕掛品の増加、現金及び預金の増加等により、総資産は216億14百万円と前期末比で横ばいでした。一方負債の部では、流動負債その他や工事損失引当金が増加し、負債合計は150億51百万円となりました。純資産は65億63百万円で、自己資本比率は23.4%となっています。
資産の部
資産の部では、仕掛品が17億56百万円増加し、現金及び預金が4億36百万円増加したことが主な増加要因です。一方で受取手形、売掛金及び契約資産が24億27百万円減少、商品及び製品が2億24百万円減少しました。
負債の部
負債の部では、流動負債その他が6億90百万円増加、工事損失引当金が1億67百万円増加した一方で、賞与引当金が2億90百万円、未払金が2億54百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純損失1億19百万円の計上により、利益剰余金が減少した影響で、純資産合計は65億63百万円となりました。
ROAとROE
大井電気のROA(総資産経常利益率)は、-0.8%と低調な水準にあります。一方でROE(自己資本当期純利益率)も-1.8%と、同様に低い水準にあります。これは、売上の伸び悩みと収益性の低さが原因となっています。企業収益の改善と資産効率の向上が課題となっています。
キャッシュフロー
大井電気のキャッシュフローについては、当第3四半期の四半期連結キャッシュ・フロー計算書が開示されていないため、直近の状況は把握できません。ただし、前期には営業キャッシュフローがマイナスとなるなど、厳しい状況が続いていることが分かっています。今後の売上や収益の改善に合わせて、キャッシュポジションの改善も期待されます。
配当の支払額
大井電気は直近3期連続で無配となっています。業績が改善に向かっているものの、依然として赤字が続いている状況を考えると、当面の配当再開は難しいと思われます。株主還元策の強化には、収益性の改善が不可欠になってくるでしょう。
今後の展望
大井電気は、IoT分野やスマートメーター向け通信機器などの成長事業に注力しており、今後の市場拡大に期待がかかっています。また、原材料調達の改善や生産の正常化、コスト削減などにも取り組むことで、収益性の改善も期待できそうです。ただし、不透明な経済環境など、先行き不安定な要素も残されていることから、中長期的な成長に向けた安定した経営基盤の構築が課題となっています。
編集部のまとめ
大井電気株式会社は2023年12月期第3四半期の決算を発表しました。直近の業績は売上高が前年同期比18%増加するなど、回復の兆しが見られます。一方で依然として営業損失、経常損失が続いている状況で、収益性の改善が喫緊の課題となっています。資産効率の向上やコスト削減、顧客ニーズに合わせた製品開発など、企業体質の強化に取り組んでいく必要があるでしょう。配当は3期連続で見送りとなっていますが、今後の業績回復に合わせて株主還元の拡充にも期待がかかっています。
大井電気株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大井電気株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2024年2月13日に発表されました。直近3期連続で無配となっているものの、今後の業績改善に伴い、配当再開への期待も高まっています。企業体質の強化と収益性の向上に期待が寄せられる決算内容でした。