株式会社チノーの最新の四半期決算報告を分析しました。同社は精密温度計測・制御機器の製造・販売を行う優良企業で、堅調な業績を維持しています。売上高は前年同期比16.9%増の18,931百万円と好調で、経常利益も同13.9%増の1,528百万円と増益を達成しました。
企業情報
企業名: 株式会社チノー
証券コード: 68500
決算期: 3月
株式会社チノーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社チノーの決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日に行われます。決算発表は翌年2月中旬に行われる予定です。
主な事業
株式会社チノーは、精密な温度計測・制御・監視用の製品やシステムの製造・販売を行う企業です。半導体・電子部品、自動車、環境・エネルギー関連など、幅広い産業分野に製品を提供しています。近年は、水素サプライチェーン構築関連分野での受注も好調に推移しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高18,931百万円、営業利益1,361百万円、経常利益1,528百万円と前年同期を上回りました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,096百万円と大幅な増益となりました。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移をみると、売上高は年々増加し、2023年3月期には23,793百万円と過去最高を記録しました。利益面でも、経常利益は2,294百万円と好調に推移しています。これは、原価低減や販売価格の見直しなどの経営施策が功を奏した結果と考えられます。
四半期連結貸借対照表について
同社の当第3四半期連結貸借対照表では、資産合計が35,892百万円、負債合計が13,576百万円、純資産合計が22,316百万円となっています。総資産は前期末比397百万円減少しましたが、自己資本比率は54.1%と健全な財務状況を維持しています。
資産の部
流動資産は25,776百万円で、前期末比546百万円減少しました。このうち、現金及び預金が7,682百万円、売上債権が6,860百万円となっています。固定資産は10,115百万円で、建物及び構築物が3,410百万円と前期末比383百万円増加しています。
負債の部
流動負債は9,512百万円で、前期末比976百万円減少しました。支払手形及び買掛金が2,992百万円、未払法人税等が273百万円となっています。固定負債は4,063百万円で、前期末比162百万円減少しました。
純資産の部
純資産合計は22,316百万円で、前期末比742百万円増加しました。利益剰余金が11,550百万円と着実に積み上がっています。また、自己資本比率は54.1%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は当第3四半期で4.3%、ROE(自己資本当期純利益率)は6.5%となっています。ROAは前年同期比0.2ポイント増加し、ROEは同2.8ポイント増加しました。これは、増収増益に伴う利益率の上昇が寄与したものと考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,269百万円のプラスとなりました。一方で、設備投資など投資活動によるキャッシュ・フローが△398百万円のマイナスとなり、財務活動によるキャッシュ・フローも△382百万円のマイナスとなりました。この結果、当第3四半期における現金及び現金同等物の減少額は1,494百万円となりました。
配当の支払額
株式会社チノーは、株主への利益還元を重視しており、安定的な配当を実施しています。当期は中間配当として1株当たり20円、期末配当として1株当たり52円の配当を行う予定です。
今後の展望
同社は、半導体・電子部品、自動車、環境・エネルギー分野など成長が見込める分野への積極的な事業展開を行っています。特に、水素サプライチェーン構築関連分野での受注拡大に期待が持てます。また、デジタル化への対応や新製品の開発にも力を入れており、今後の業績向上が期待できる企業といえます。
編集部のまとめ
株式会社チノーは、精密温度計測・制御機器の分野で高い技術力を有する企業です。当期の業績は好調で、増収増益を達成しています。財務状況も健全で、株主還元にも力を入れています。今後も成長分野での事業拡大が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社チノーの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日に行われます。配当は中間配当として1株当たり20円、期末配当として1株当たり52円を予定しており、株主への利益還元に力を入れている企業です。