日本電子材料株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書を分析しました。業績が悪化し、親会社株主に帰属する四半期純損失28百万円となったものの、製品需要が底堅いなどポジティブな点もあります。今後の動向に注目していきましょう。
企業情報
企業名: 日本電子材料株式会社
証券コード: E02043
決算期: 3月期
日本電子材料株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本電子材料株式会社の決算は、3月期末です。第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となります。
主な事業
日本電子材料株式会社は、半導体検査用部品を中心に事業を展開しています。特にプローブカードの製造・販売が主力事業です。電子管部品関連事業も手がけていますが、規模は小さい。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の売上高は12,008百万円と前年同期比21.9%減と大きく減少しました。営業利益は23百万円と前年同期比99.0%減の大幅な減益となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は28百万円となりました。
売上・利益の推移
最近3年間の業績をみると、売上高は2022年3月期に20,781百万円まで増加していましたが、2023年12月期第3四半期には12,008百万円まで減少しています。利益面では、経常利益が2022年3月期に3,338百万円まで伸長していたものの、2023年12月期第3四半期には83百万円まで減少しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日現在の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産32,640百万円、純資産24,155百万円となっています。前事業年度末と比べると、資産は51百万円減少し、純資産は86百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が417百万円減少し、売掛金が955百万円減少した一方で、建設仮勘定が1,267百万円増加するなど、全体的に減少傾向となっています。
負債の部
負債の部では、電子記録債務が271百万円、買掛金が220百万円、短期借入金が500百万円減少した一方で、長期借入金が1,047百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が532百万円減少した一方で、為替換算調整勘定が412百万円増加しています。自己資本比率は74.0%と高い水準を維持しています。
ROAとROE
直近の決算期では、ROA(総資産利益率)が0.2%、ROE(自己資本利益率)が-0.1%と低下しています。これは売上高や利益の減少により収益性が悪化したためです。今後、競争力強化と収益基盤の改善に取り組む必要があるでしょう。
キャッシュフロー
四半期キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは517百万円の収入となりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは1,235百万円の支出となっており、設備投資等に資金が投入されています。財務活動によるキャッシュ・フローは336百万円の収入となっています。
配当の支払額
第3四半期累計期間では、年間20円の配当を実施しています。前年同期と同水準の配当を維持しており、株主還元にも注力しています。
今後の展望
半導体市場の需要減少が続く中、当社は設備投資抑制による生産効率化や、高付加価値製品の拡販などに取り組んでいく予定です。また、中長期的な成長に向けて、次世代製品の開発や新分野進出にも期待が寄せられています。今後の企業変革と業績回復に注目していきましょう。
編集部のまとめ
日本電子材料株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高の減少や利益の大幅減少など厳しい内容となりました。しかし、自己資本比率は高水準を維持しており、設備投資も続いているので、潜在力は健在といえるでしょう。今後の経営改善と中長期的な成長に期待したいと思います。
日本電子材料株式会社の決算日や配当についてまとめました。
同社の決算期は3月期で、第3四半期決算の基準日は2023年12月31日です。配当は年間20円を維持しており、株主還元にも注力しています。今後の業績回復と経営改革に注目していきましょう。