この度の株式会社堀場製作所の決算報告書を拝見しました。同社は測定・分析機器のメーカーとして知られ、自動車、環境・プロセス、医用、半導体、科学など幅広い事業を展開しています。今期は円安の影響もあり、売上高は70,252百万円と前年同期比6.7%の増収となりました。利益面では、半導体セグメントが好調だったものの、医用セグメントが減益となったため、経常利益は10,165百万円と前年同期比1.5%の減益になりました。
企業情報
企業名: 株式会社堀場製作所
証券コード: 6858
決算期: 12月
株式会社堀場製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社堀場製作所の決算日は12月31日です。決算発表は、第1四半期は5月15日、第2四半期は8月14日、第3四半期は11月14日、本決算は2月14日に行われます。
主な事業
株式会社堀場製作所は、自動車、環境・プロセス、医用、半導体、科学の5つのセグメントで事業を展開しています。自動車関連の計測機器、環境・プロセス向けの分析装置、医療機器の血球計数装置、半導体製造装置用の検査装置、最先端材料分析用のラマン分光装置など、幅広い製品を手がけています。世界各国に展開する生産拠点や販売網を活かし、グローバルな事業展開を行っている企業です。
今期の業績と利益率は?
当期の業績は、円安の影響で欧州や米州での売上が増加したことに加え、自動車セグメントの販売が好調だったことから、売上高は70,252百万円と前年同期比6.7%の増収となりました。一方、利益面では半導体セグメントが増益となったものの、医用セグメントが減益となったため、経常利益は10,165百万円と前年同期比1.5%の減益になりました。
売上・利益の推移
過去5年間の売上高と経常利益の推移を見ると、売上高は290,558百万円まで増加し、経常利益も48,251百万円まで拡大してきました。特に半導体セグメントが好調で、利益率の高い同セグメントの業績が全体の業績を牽引しているといえます。
四半期連結貸借対照表について
堀場製作所の四半期連結貸借対照表を見ると、資産は前連結会計年度末から5,053百万円増加し、454,084百万円となりました。負債は1,373百万円減少し、163,925百万円となりました。一方、純資産は6,426百万円増加し、290,159百万円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が減少したものの、棚卸資産が増加したことなどから、総資産が前連結会計年度末から5,053百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が減少したことなどから、総負債が前連結会計年度末から1,373百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、円安による為替換算調整勘定の増加などから、前連結会計年度末から6,426百万円増加しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は、前年度の10.7%から当期9.0%に低下しています。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は前年度の14.2%から当期9.8%に低下しました。これは、関係会社株式売却益の反動減により親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に減少したためです。
キャッシュフロー
当四半期におけるキャッシュ・フローの状況については開示されていませんが、前連結会計年度では営業活動によるキャッシュ・フローが46,789百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが△24,812百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが△17,918百万円の支出となっています。
配当の支払額
株式会社堀場製作所は2024年2月14日開催の取締役会において、1株当たり210円の期末配当を決議しました。前期の年間配当金は400円でしたので、今期は年間でも210円増配となる予定です。
今後の展望
世界的な半導体不足が続く中、同社の半導体関連事業は引き続き好調が見込まれています。また、自動車の電動化やカーボンニュートラル化の流れを捉え、水素社会実現に向けた取り組みも活発化しています。医用分野では、新型コロナウイルス感染症の影響が一巡しつつあり、回復基調にあります。今後は、これらの成長分野での事業拡大に注目が集まるでしょう。
編集部のまとめ
この決算報告書から、株式会社堀場製作所が円安の恩恵を受けつつ、半導体や自動車、医用分野などで事業を拡大してきたことがうかがえます。利益面では一時的な減益となったものの、成長分野への投資を継続しており、中長期的には業績拡大が期待できそうです。堀場製作所は今後も注目の企業の1つといえるでしょう。
株式会社堀場製作所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社堀場製作所の決算日は12月31日です。決算発表は、第1四半期は5月15日、第2四半期は8月14日、第3四半期は11月14日、本決算は2月14日に行われます。また、同社は2024年2月14日開催の取締役会において、1株当たり210円の期末配当を決議しました。前期の年間配当金は400円でしたので、今期は年間でも210円増配となる予定です。