株式市場で注目を集めているエスペック株式会社の決算報告書が公開されました。新型コロナの影響を大きく受けながらも、電気自動車(EV)市場の活況に支えられ、過去最高の売上を記録しています。市場の期待に応えるかどうか、注目の決算レポートをご紹介します。
企業情報
企業名: エスペック株式会社
証券コード: 68590
決算期: 2023年3月期
エスペック株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
エスペック株式会社の決算期は3月31日です。四半期決算は、6月30日、9月30日、12月31日、3月31日に行われます。
主な事業
エスペック株式会社は環境試験装置の製造・販売を主な事業としています。電気自動車(EV)関連や半導体関連の製品を多数手掛けており、顧客業界の需要動向に大きな影響を受けています。また、アフターサービスやレンタル、受託試験などのサービス事業にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は42,189百万円と前年同期比17.3%増加し、過去最高を更新しました。利益面では、営業利益が4,211百万円と74.3%増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,085百万円と80.6%増加し、ともに過去最高を達成しました。
売上・利益の推移
エスペック株式会社の売上高、営業利益、当期純利益は増加傾向にあります。2023年3月期は、特に電気自動車(EV)関連の需要が好調だったことから過去最高の業績を記録しました。今後も脱炭素化の流れを背景に同社の製品への需要が期待されています。
四半期連結貸借対照表について
エスペック株式会社の財務状況は健全に推移しています。当第3四半期連結会計期間末の総資産は71,638百万円で、前期末比4,462百万円増加しました。
資産の部
資産の増加は主に仕掛品の増加によるものです。受注残高の増加に伴い製造が活発化した影響です。また、投資有価証券の時価上昇やのれんの計上などにより、資産が増加しています。
負債の部
負債は22,144百万円で前期末比2,140百万円増加しました。これは主に短期借入金の増加によるものです。事業拡大に向けた運転資金の調達が進んでいることがわかります。
純資産の部
純資産は49,494百万円で前期末比2,322百万円増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加や、為替換算調整勘定の増加などが主な要因です。
ROAとROE
エスペック株式会社のROA(総資産利益率)は5.8%、ROE(自己資本利益率)は8.2%となっています。前期から改善傾向にあり、高い収益性と効率性を維持しています。今後も事業拡大を続けることで、さらなる収益力の向上が期待できそうです。
キャッシュフロー
エスペック株式会社のキャッシュフローは安定的に推移しています。営業活動によるキャッシュ・フローが黒字を維持しており、堅調な売上拡大に支えられています。一方で、増加する受注に対応するための設備投資やM&Aに伴う支出もあり、今後の財務状況にも注目が必要です。
配当の支払額
エスペック株式会社は年2回の配当を行っています。当第3四半期連結累計期間では、中間配当として1株当たり25円、期末配当として1株当たり45円を実施しました。業績好調を反映し、着実な増配傾向にあります。
今後の展望
エスペック株式会社は電気自動車(EV)関連市場や半導体関連市場を中心に今後も成長が期待できます。脱炭素化の流れに合わせ、EVシフトや5G/次世代通信などの需要の高まりを取り込むことで、売上拡大が見込めそうです。また、サービス事業の強化にも注力しており、アフターサービスやレンタル、受託試験などの収益基盤の拡大も期待されます。
編集部のまとめ
エスペック株式会社の2023年3月期第3四半期決算は、売上高、営業利益、当期純利益ともに過去最高を更新する好決算でした。特に電気自動車(EV)関連市場の活況に支えられ、大幅な増収増益を達成しています。今後も同社の強みである環境試験装置分野で競争力を維持しつつ、サービス事業の拡大にも期待が高まっています。強固な財務基盤と成長力を背景に、同社の株価上昇が期待されます。
エスペック株式会社の決算日や配当についてまとめました。
エスペック株式会社の決算日は3月31日で、年2回の配当を行っています。中間配当が1株当たり25円、期末配当が45円と、着実な増配を続けています。今後も業績の拡大を背景に、株主還元の強化が期待されます。