4月と10月の半期決算を行う株式会社メガチップスが、2023年12月31日で終了した第3四半期の決算を発表しました。前年同期比15.1%減となる売上高476億円を計上しましたが、経常利益は31億円と55.6%減となりました。内部留保の活用や新規事業への投資など、魅力的な企業に成長するため、着実な取り組みを続けていきます。
企業情報
企業名: 株式会社メガチップス
証券コード: 68750
決算期: 3月期
株式会社メガチップスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社メガチップスは、3月31日を期末日とする3月決算の企業です。具体的には4月から翌3月までの1年間を1事業年度とし、その中間期となる9月30日時点で中間決算を行い、年度末の3月31日時点で本決算を行っています。
主な事業
株式会社メガチップスは、独自のアナログ・デジタル技術をベースとしたLSIの設計、開発、生産までトータルソリューションの提供を主たる業務としています。ASIC事業では、ゲーム機器、デジタルカメラ、事務機器などの分野で顧客の製品に最適なシステムLSIを提供しています。また、ASSP事業では、通信分野、産業機器分野、エネルギー制御分野など、今後の成長が見込める新規LSI事業の立ち上げにも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高476億円(前年同期比15.1%減)、営業利益44億円(同19.6%減)、経常利益31億円(同55.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益20億円(同55.4%減)と減収減益となりました。アミューズメント事業の需要が前年同期より減少したことが主な要因です。
売上・利益の推移
過去3年の業績推移を見ると、2021年3月期は売上高699億円、営業利益67億円と好調でしたが、2022年3月期は売上高562億円、営業利益55億円と減収減益となりました。今期は前年同期比でさらに減少し、売上高は476億円、営業利益は44億円と厳しい状況が続いています。今後はASIC事業の顧客基盤の強化やASSP事業の新分野への展開により、売上・利益の回復を目指していきます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は840億円となり、前連結会計年度末に比べ49億円減少しました。これは主に、現金及び預金が46億円減少したことによるものです。一方、負債は79億円で、前連結会計年度末に比べ65億円減少しました。この結果、純資産は761億円となり、自己資本比率は90.3%まで上昇しました。
資産の部
流動資産は393億円と93億円減少しました。現金及び預金が46億円、未収入金が78億円それぞれ減少した一方で、受取手形・売掛金が56億円増加しました。固定資産は446億円と44億円増加しました。投資有価証券が17億円、関係会社株式が11億円増加したことが主な要因です。
負債の部
流動負債は71億円と65億円減少しました。支払手形・買掛金が45億円、未払法人税等が13億円それぞれ減少したことが主な要因です。固定負債は7億円と0.5億円増加しました。
純資産の部
利益剰余金は22億円減少しましたが、その他有価証券評価差額金が7億円、為替換算調整勘定が31億円それぞれ増加したことで、純資産は761億円と16億円増加しました。自己資本比率は90.3%まで上昇しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期3.6%から当期2.4%に低下しました。これは、当期の経常利益が31億円と前期の70億円から大幅に減少したためです。一方、ROE(自己資本利益率)は前期6.1%から当期2.7%に低下しました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益が20億円と前期の47億円から半減したためです。今後は収益性の向上と財務体質の強化に努め、ROA、ROEの改善を目指します。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローは5億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは32億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは44億円の支出となりました。その結果、現金及び現金同等物は前期末比で61億円減少し、当第3四半期末には146億円となっています。
配当の支払額
株式会社メガチップスは、株主還元の一環として、年2回の配当(中間配当、期末配当)を実施しています。当期は、1株当たり90円の配当を行い、配当総額は約17億円となりました。今後も安定的な配当の実施を目指していく方針です。
今後の展望
株式会社メガチップスは、ASIC事業では顧客基盤の強化、ASSP事業では成長分野への展開に注力し、中長期的な収益基盤の強化を目指しています。また、SiTime Corporationの株式一部売却により財務基盤を強化し、新規事業への投資にも活用していく考えです。これらの取り組みにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社メガチップスの2023年12月期第3四半期決算は、前年同期比で減収減益となりました。ただし、財務基盤は健全で、自己資本比率は90%を超えるなど、強固な財務体質を維持しています。今後はASIC事業の顧客基盤強化やASSP事業の新分野展開、SiTime Corporationの株式売却による新規事業投資など、様々な取り組みを通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指していくことが期待されます。
株式会社メガチップスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社メガチップスは3月決算の企業で、毎年4月から翌3月までを1事業年度としています。また、年2回(中間配当、期末配当)の配当を実施しており、当期は1株当たり90円の配当を行いました。今後も安定的な配当の実施を目指していきます。