ウシオ電機株式会社の2023年12月期 第3四半期決算が発表されました。この決算レポートから見えてくるのは、同社の事業が順調に推移しているということです。特に映像関連市場の回復や固体光源事業の成長が好業績につながっていることがわかりました。
企業情報
企業名: ウシオ電機株式会社
証券コード: 69250
決算期: 3月期
ウシオ電機株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ウシオ電機株式会社の決算は3月期で、通期は3月31日、第3四半期は12月31日となっています。第3四半期の決算発表は2024年2月13日に行われました。
主な事業
ウシオ電機株式会社は、主に半導体・電子部品向けの露光装置や照明用ランプ、映像装置などの製造・販売を行う企業です。Industrial Process事業、Visual Imaging事業、Life Science事業、Photonics Solution事業の4つの事業セグメントで構成されています。特に半導体・電子部品関連の製品が中核を成しています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期の業績は、売上高1,325億円(前年同期比3.2%増)、経常利益126億円(前年同期比30.1%減)と増収ながら減益となりました。これは、光学装置事業での将来に向けた戦略投資の拡大や付加価値の高い製品の販売減少による利益率の低下が影響しています。
売上・利益の推移
売上高は、1,750億円(前期実績)と好調に推移しています。一方、経常利益は201億円(前期実績)と減少傾向にあります。これは戦略投資の増加や市況悪化の影響によるものと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
ウシオ電機の財務状況は健全で、総資産は3,418億円と前期末比182億円増加しています。これは主に在庫の増加や投資有価証券の含み益増加によるものです。
資産の部
現金及び預金が560億円、売上債権が380億円、棚卸資産が950億円と、流動資産が2,068億円と大きな割合を占めています。また、投資有価証券が627億円と固定資産にも大きな割合があります。
負債の部
負債は1,040億円で、長期借入金が264億円、契約負債が128億円などが主な内訳です。コロナ禍の影響から回復しつつある事業環境を反映して、契約負債が増加しています。
純資産の部
純資産は2,378億円と健全な水準を維持しています。自己資本比率は69.6%と高い水準にあります。
ROAとROE
ROAは前期4.2%、ROEは5.6%と高水準を維持しています。これは同社の事業が着実に成長しているためで、今後もこの水準を維持できると期待されています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは前期比で減少していますが、財務活動によるキャッシュフローでは自己株式の取得などにより支出が増加しています。これは企業価値の向上を目的とした施策と考えられます。
配当の支払額
ウシオ電機は株主還元も重視しており、1株当たり年間配当金は50円を維持しています。今後も安定的な配当が期待できそうです。
今後の展望
ウシオ電機は半導体・電子部品市場での需要回復をにらみ、光学製品の高付加価値化やレーザー事業の拡大などに注力しています。特に5Gやデータセンターの需要拡大に期待が高まっており、中長期的な成長が期待できそうです。
編集部のまとめ
今回のウシオ電機の決算は、一時的な減益要因もありましたが、全体としては健全な財務状況と事業基盤を示しています。特に映像関連事業と固体光源事業の好調が注目されます。今後も成長戦略の遂行に期待が高まりそうです。
ウシオ電機株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ウシオ電機株式会社の決算日は3月31日、第3四半期決算は12月31日となっています。また、同社は株主還元を重視しており、1株当たり年間配当金50円を維持しています。今後も安定的な配当が期待できそうです。