村田製作所の最新決算報告書をご紹介します。電子部品メーカーの村田製作所は、スマートフォンやEV、5Gなどの成長市場で高い評価を得ている優良企業です。売上高、営業利益共に減少したものの、依然として高い収益性を維持しています。今後も新技術の開発に注力し、さらなる成長が期待できそうですね。
企業情報
企業名: 株式会社村田製作所
証券コード: 69810
決算期: 2024年3月期
株式会社村田製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社村田製作所の決算期は、毎年3月31日に終了する事業年度となっています。 決算日は毎年3月31日で、本決算の四半期報告書は毎年2月に発表されます。
主な事業
株式会社村田製作所はコンデンサ、インダクタ、EMIフィルタなどの電子部品の開発・製造・販売を主な事業としています。 また、高周波モジュール、表面波フィルタ、リチウムイオン二次電池、センサなどのデバイス・モジュール事業、ヘルスケア機器やソリューションビジネスなどのその他事業も展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益が前年同期比6.7%減の1,249,744百万円となりました。 一方で、営業利益は前年同期比22.9%減の215,119百万円と減益となったものの、高い収益性を維持しています。利益率としては、営業利益率は17.2%と依然として高水準を保っています。
売上・利益の推移
過去3年の売上収益と営業利益の推移をみると、2022年3月期の売上収益は1,686,796百万円、営業利益は302,683百万円と前年から増加しました。 一方、当第3四半期連結累計期間では、売上収益は1,249,744百万円、営業利益は215,119百万円と減少しています。 主に半導体不足の影響や、経済情勢の悪化により需要が減少したことが要因と考えられます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の連結貸借対照表では、資産合計が2,988,056百万円となっています。 流動資産は1,472,515百万円、非流動資産は1,515,541百万円となっています。 一方、負債合計は496,634百万円と健全な水準を維持しています。 純資産は2,491,422百万円で、自己資本比率は83.4%と高い水準です。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が533,025百万円と非常に手厚い流動性を確保しています。 また、棚卸資産が514,334百万円と高水準となっています。 有形固定資産も1,202,404百万円と事業規模に合った設備投資を行っています。
負債の部
負債の部では、営業債務が320,704百万円となっています。 また、有利子負債は合計で148,165百万円と低水準を維持しています。 健全な財務体質を維持していると言えます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が2,326,418百万円と大幅に積み上がっています。 また、自己資本比率は83.4%と極めて高い水準を維持しており、強固な財務基盤を有しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は当第3四半期連結累計期間で7.1%となっています。前年同期の8.1%から低下しているものの、依然として高水準を維持しています。 また、ROE(自己資本利益率)は7.0%となっています。財務体質が強固であり、資本効率も良好であると言えます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが325,969百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローが171,178百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが102,705百万円の支出となっています。 手元資金は533,025百万円と非常に手厚い流動性を確保しています。
配当の支払額
株式会社村田製作所は、株主への利益還元を重視しており、2023年10月には1株当たり75円の中間配当を実施しています。 また、年間配当金は150円(前期比10円増)を予定しており、高水準の配当を維持しています。
今後の展望
今後も5G、IoT、EV市場など成長分野への積極的な投資を行い、新製品の開発と生産能力の拡大に取り組むことで、中長期的な成長を目指します。 特に、環境対応製品やヘルスケア事業など、新たな事業領域への挑戦にも注力していく方針です。 こうした取り組みにより、持続的な成長と企業価値の向上が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社村田製作所は、電子部品の開発・製造・販売を主力事業として高い収益性を維持しています。 当期の業績は減益となったものの、売上高、営業利益ともに高水準を保っており、健全な財務体質も維持している優良企業と言えます。 今後も5G、IoT、EV市場など成長分野への投資を行い、新製品開発と生産能力の拡大に取り組むことで、持続的な成長が期待できます。配当面でも株主還元を重視しており、投資家にとっても魅力的な企業だと言えるでしょう。
株式会社村田製作所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社村田製作所の決算日は毎年3月31日で、本決算の四半期報告書は毎年2月に発表されます。配当は年間150円(中間配当75円、期末配当75円)を予定しており、株主還元を重視しています。今後も成長投資と株主還元のバランスを取りつつ、企業価値の向上に取り組んでいくと期待されます。