この度、北陸電気工業株式会社(証券コード:6989)の第90期第3四半期決算報告書が発表されましたので、その内容を詳しくご紹介いたします。
北陸電気工業は、電子部品の製造や金型・機械設備の製造などを手掛ける中堅企業です。
今回の決算では、販売回復や為替差益の計上により、経常利益は2,338百万円と前年同期比で23%の減少にとどまりました。
企業情報
企業名: 北陸電気工業株式会社
証券コード: 6989
決算期: 2024年3月期
北陸電気工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
北陸電気工業の決算日は3月31日です。
第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。
主な事業
北陸電気工業は、電子部品の製造・販売を主力事業としています。
主な製品は抵抗器やモジュール製品など、電子機器に組み込まれる部品です。
また、金型や機械設備の製造、商品仕入及び不動産の賃貸業なども手がけています。
組立から部品調達、設計、開発まで一貫して手がけることが同社の強みです。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期では、売上高31,313百万円、経常利益2,338百万円を計上しました。
売上高は前年同期比で8.9%の減少、一方で経常利益は同23.0%の減少にとどまりました。
これは為替差益の計上により、利益率の維持につながったことが要因です。
売上・利益の推移
足元の第3四半期では、売上高が減少したものの、前年同期比では経常利益の減少率が小さくなっています。
これは、為替差益402百万円の計上により、利益率が一定程度維持できたためです。
通期では、経常利益3,581百万円を計上しており、前期比ではプラスに転じる見通しです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の貸借対照表では、総資産43,164百万円、純資産19,593百万円を計上しています。
前期末から総資産は184百万円増加、純資産は2,485百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が9,288百万円と前期末比で1,235百万円増加しています。
一方で、棚卸資産が9,143百万円と前期末比で99百万円減少しました。
負債の部
負債の部では、仕入債務が6,551百万円と前期末比で1,185百万円減少しました。
また、有利子負債が10,876百万円と前期末比で1,451百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が7,628百万円と前期末比で1,823百万円増加しました。
また、為替換算調整勘定が2,235百万円と前期末比で803百万円増加しています。
ROAとROE
当第3四半期のROA(総資産利益率)は5.0%、ROE(自己資本利益率)は11.0%となりました。
前年同期と比べて、ROAは1.1ポイント、ROEは1.9ポイントそれぞれ低下しています。
これは売上高の減少により、利益率が低下したためです。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,915百万円のプラスとなりました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローが308百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが1,553百万円のマイナスとなりました。
この結果、現金及び現金同等物は前期末比で1,235百万円増加し、9,288百万円となりました。
配当の支払額
当期の配当金は1株当たり55円を予定しています。
前期の配当金が45円だったことから、増配となる見通しです。
この配当金水準は、連結配当性向で21.1%となる見込みです。
今後の展望
北陸電気工業は、既存の電子部品事業に加えて、EV車用部品や5G関連製品など、新分野への拡大に力を入れています。
同社はこれらの新たな製品で収益の柱を築き上げ、持続的な成長を目指していきます。
また、生産性向上や原価低減にも注力し、収益力の強化を図る方針です。
編集部のまとめ
北陸電気工業は、当第3四半期の業績で減収ながら、為替差益の計上などにより増益を確保しました。
純資産も2,485百万円増加し、財務体質も強化されています。
今後は、新分野への挑戦と生産性向上による収益力強化が期待されます。
北陸電気工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
北陸電気工業の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。
また、2024年3月期の配当金は1株当たり55円を予定しており、前期より10円増配されます。
同社は、新しい製品分野の開拓と生産性向上に取り組み、持続的な成長を目指しています。