日本タングステン株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。同社は高度な粉末冶金技術を活かした、タングステン、モリブデン、ファインセラミックスの製品を提供する企業です。業績については、経済環境の悪化により一部で減収となったものの、積極的な対応により健全な状況を維持しています。今後もグローバル市場での拡大やESG経営の推進など、各方面の取り組みに注目が集まっています。
企業情報
企業名: 日本タングステン株式会社
証券コード: 69980
決算期: 2024年3月期
日本タングステン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本タングステン株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は年4回行われ、第3四半期決算は2024年2月9日に発表されました。
主な事業
日本タングステン株式会社は、タングステン、モリブデン、ファインセラミックスなどの製品を製造・販売しています。高度な粉末冶金技術を活かし、照明用タングステン線から事業を始め、電気接点、超硬合金製品、セラミックス製品など、幅広い産業分野に製品を提供しています。特に、自動車、半導体、電子部品、医療機器、産業機器などの分野で強みを発揮しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は83億74百万円と前年同期比14.7%の減収となりました。営業利益は3億83百万円と56.0%の大幅減益となりました。経常利益も6億5百万円と44.5%の減益でした。しかし、収益性は良好な水準を維持しており、今後の事業展開に期待が寄せられます。
売上・利益の推移
売上高は前年同期比で減少しましたが、過去3年間では126億45百万円、98億12百万円、83億74百万円と推移しています。一方、経常利益は12億27百万円、10億90百万円、6億5百万円と減少傾向にあります。このような状況下、同社は収益改善や新商品開発に注力しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は168億93百万円で、前期末比86百万円増加しました。流動資産は100億8百万円と、前期末比4億85百万円減少しました。一方、固定資産は68億85百万円と、前期末比5億72百万円増加しています。
資産の部
流動資産では、現金及び預金が46億円減少した一方で、売上債権が1億68百万円、棚卸資産が25百万円増加しています。固定資産では、有形固定資産が3億5百万円、投資有価証券が2億42百万円増加しました。
負債の部
流動負債は47億3百万円と、前期末比5億20百万円減少しました。これは、支払債務が4億3百万円、賞与引当金が2億49百万円減少したことなどが主な要因です。固定負債は3億85百万円と、前期末比54百万円増加しています。
純資産の部
純資産は118億3百万円と、前期末比5億52百万円増加しました。これは、利益剰余金が2億19百万円、その他有価証券評価差額金が1億29百万円、為替換算調整勘定が1億82百万円増加したことなどによります。
ROAとROE
ROAは前期3.3%から当期2.8%へと低下しましたが、ROEは前期6.9%から当期4.1%と減少しています。これは、経済環境の悪化による減収と減益の影響が大きかったためと見られます。今後は新商品開発や海外市場の開拓等による業績改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローについては、連結ベースの四半期キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため、詳細な情報は開示されていません。ただし、現金及び預金残高は前期末比で6億29百万円減少しており、今後の資金繰りに注意が必要と考えられます。
配当の支払額
当期の配当金は、年間で1株当たり100円を見込んでいます。第2四半期の中間配当は1株当たり50円、期末配当は1株当たり50円の予定です。株主還元に積極的な姿勢が窺えます。
今後の展望
日本タングステン株式会社は、成長分野への注力と収益体質の強化に取り組んでいます。新商品開発やグローバル市場での販路拡大、ESG経営の推進などを通じて、企業価値の向上を目指しています。今後の業績に期待が高まっています。
編集部のまとめ
日本タングステン株式会社は、高度な粉末冶金技術を活かした製品で、自動車、半導体、電子部品、医療機器などの分野で強みを発揮しています。当期は一時的な減収減益となりましたが、収益性は健全な水準を維持しており、今後の成長が期待されます。新商品開発やESG経営の推進など、同社の取り組みにも注目が集まっています。
日本タングステン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本タングステン株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2024年2月9日に発表されました。配当金は年間で1株当たり100円を見込んでいます。第2四半期の中間配当は1株当たり50円、期末配当は1株当たり50円の予定です。株主還元に積極的な姿勢が窺えます。